令和 3年 第3回
定例会議事日程第3号 令和3年9月8日(水曜日)午前10時00分開議日程第1 一般質問本日の会議に付した
事件 ~議事日程第3号に同じ~出 席 議 員(18人) 議 長 福 田 利 喜 君 副議長 大 坂 俊 君 1 番 木 村 聡 君 2 番 松 田 修 一 君 3 番 大和田 加代子 君 4 番 小 澤 睦 子 君 5 番 伊 藤 勇 一 君 6 番 畠 山 恵美子 君 7 番 中 野 貴 徳 君 8 番 蒲 生 哲 君 9 番 伊 勢 純 君 10番 鵜 浦 昌 也 君 11番 佐々木 一 義 君 12番 菅 野 広 紀 君 13番 大 坪 涼 子 君 14番 藤 倉 泰 治 君 15番 及 川 修 一 君 16番 伊 藤 明 彦 君欠 席 議 員(なし)説明のため出席した者 市 長 戸 羽 太 君 副 市 長 舟 波 昭 一 君 教 育 長 山 田 市 雄 君 政 策 推進室長 村 上 幸 司 君 総 務 部 長 戸 羽 良 一 君 福 祉 部 長 千 葉 恭 一 君 兼 総 務 課 長 (兼保健課長) 兼選管事務局長 市 民 協働部長 佐 藤 由 也 君 地 域 振興部長 阿 部 勝 君 兼 ま ちづくり 推 進 課 長 建 設 部 長 菅 野 誠 君 消 防 長 戸 羽 進 君 兼 建 設 課 長 兼 防 災 局 長 兼復興支援室長 兼 消 防 防 災 セ ン ター所長 教 育 次 長 細 谷 勇 次 君 財 政 課 長 黒 澤 裕 昭 君 (兼管理課長) 福 祉 課 長 佐々木 学 君
子ども未来課長 千 葉 達 君 兼地域包括支援 セ ン ター所長 兼
被災者支援室長 市 民 課 長 山 本 郁 夫 君 税 務 課 長 伊 藤 芳 光 君 商 政 課 長 木 全 洋一郎 君 観 光 交流課長 村 上 知 幸 君 兼スポーツ交流 推 進 室 長 農 林 課 長 大 友 真 也 君 水 産 課 長 菅 野 泰 浩 君 (兼農委事務局長) 都 市 計画課長 髙 橋 宏 紀 君 上 下 水道課長 髙 橋 良 明 君 (兼水道事業所長) 会 計 管 理 者 中 山 雅 之 君 防 災 課 長 中 村 吉 雄 君 (兼防災対策監) 消 防 次 長 及 川 貴美人 君 学 校 教育課長 関 戸 文 則 君 (兼消防署長) 兼教育研究所長 兼 学 校 給 食 セ ン ター所長 監 査 委 員 吉 田 志 真 君 財 政 課 主 幹 菅 野 優 君 事 務 局 長職務のため出席した議会事務局の職員 事 務 局 長 熊 谷 重 昭 局 長 補 佐 山 口 透 主 任 石 川 聖 恵 午前10時00分 開 議
○議長(福田利喜君) これより本日の会議を開きます。 出席議員は全員であります。
○議長(福田利喜君) これより議事に入ります。 本日の日程は、お手元に配付いたしました議事日程第3号によります。
△日程第1 一般質問
○議長(福田利喜君) 日程第1、一般質問を行います。 順次質問を許します。 9番、伊勢純君。 (9番 伊勢純君登壇)
◆9番(伊勢純君) おはようございます。一般質問を行います。 第1に、
新型コロナ感染急拡大と市内事業者への支援についてお聞きします。岩手県は、8月12日から
岩手緊急事態宣言を実施しています。これは、期限が明確ではないため、客数減少などによる収入減を余儀なくされる事業者に厳しいものとなっています。
岩手緊急事態宣言は、岩手県の直近1週間の新規感染者数が対人口10万人当たり10人未満となるまで続きます。8月31日時点で21.5人であり、宣言の解除はいつになるか分かりません。
岩手緊急事態宣言の無期限による実施と併せ、県では8月23日まで
まん延防止等重点措置の準備を進めていました。しかし、政府の判断により、岩手県は
まん延防止等重点措置の対象からは外れました。事業者からは、期限が分からないといつまで我慢すればいいのかつらい気持ちだと、ため息とともに語られます。 訪問したある飲食店では、予約のみの開店で、基本は常時閉店。ひっそりした店内に店長が一人。いつも元気な従業員も不在であり、複数の従業員が職を失ったことが明らかでした。
岩手緊急事態宣言下の状況に対し、本市ではどのような対策を進めていくのでしょうか。
岩手緊急事態宣言により、盛岡市では飲食店などの時短営業が求められる事態となっています。本市は、その対象ではありませんが、事業者の経営に深刻な影響を与える休業や時間短縮営業が既に進んでいる状況です。 国や県が大きな補償を行うことがますます重要な局面となっています。国からの本市への財政支援を含め、市の考えはいかがでしょうか。 第2に、コロナ禍の米価対策と農業支援策についてお聞きします。
新型コロナウイルス感染症の影響により、昨年の米価は全国規模で下落したことに加え、今年はさらに暴落が予想されています。農業者の不安と失望はとても大きく、もう米を作れないという声もあります。国や県の飼料米転用での支援策では、たかたのゆめのようなブランド米の生産を支えることはできないと思います。飼料米転用の補助は、国と県が取り組み、市内でも制度が活用されていますが、ブランド米を飼料米にすることはあり得ず、本市の象徴的な特産品の生産は守っていかなければなりません。 食用米として栽培したお米についても同様です。しかし、全国的にコロナ禍の長期化で米の消費が落ち込み、今年の新米を含め来年には在庫が210万トンにもなる見込みです。
全国農業協同組合中央会では、3年連続で米価暴落の危険があると警告しています。生産者米価は、全国的に2割下がると言われ、お米60キロが9,000円台、これは1キロ当たり150円程度であり、海外のペットボトルの水よりも安い値段です。 食糧生産は、本来政府が責任を持って守り、育てていくべきものです。しかし、先月25日に農林水産省が発表した2020年の食料自給率は、過去最低と並ぶ37%であり、大切な食糧生産を担う農家を政府がしっかりと支えているとは言い難い状態が続いているのではないでしょうか。さらに、コロナの影響が追い打ちをかけます。 本市では、この間コロナ禍での稲作農家の支援に取り組んできました。米の等級を上げるために、
カメムシ被害米の検査、選別の支援には、辛口の米農家からも面白いことやるなという期待の声が聞かれます。 本市の稲作農家支援のこれまでの成果をどのように捉えているのか、そして今期の市議会に補正予算として計上されているようですが、今年大きく米価暴落が予想されている稲作農家への本市の独自支援をすべきではないかという点について、本市の考えをお聞かせください。 次に、コロナ禍でも頑張っている青年農業者への応援についてお聞きします。本市では、新規就農者が個人で、あるいは食と農の森という生産者団体を結成し、コロナ禍であっても元気に農業に取り組んでいます。多くの若者は、自分が就農するに当たって、農地の購入や借地に大変な苦労をしたといいます。新しい人には、自分のような苦労をさせたくないと強い願いがあります。 これまで農地の売買、賃借等の許可や農業をやってみたいという方は、農地法に基づき農業委員会が対応してきました。しかし、あまり面識のない新規就農者からの土地を貸してほしいなどの交渉は簡単であるはずはなく、また栽培品目に合う土地かなど、厳しい現実もあります。 土地を貸したい、借りたいといった相互が気持ちもかみ合うように調整する必要があります。この課題に対する市の考えはいかがでしょうか。 市内では、青年農業者が自発的に研修などに参加しています。その中でも、県、JA、岩手大学の3者が取り組むいわてアグリフロンティアスクールが、コロナ禍での流通課題などにも成果を上げていると思います。実際に受講した方からは、今までの生産技術を学ぶ農業研修とは違い、販路や売れる仕組みづくりまで学んだことは、これから農業で生きていく際に絶対に役に立つ。
新規就農者全員に受けてほしいとお聞きしました。これまで自主的に2人が受講したそうです。 しかし、課題とすれば、就農しながら盛岡地区まで年に40回ほど通う必要があり、並大抵の意欲では継続できない厳しさもあります。経営の安定しない初期段階での経済的な負担軽減と併せ、本市で頑張る青年農業者に経営者として育ってもらう手段として、研修参加への支援に前向きに取り組むべきではないでしょうか。 そこで、この研修についての本市の考えと今後の支援の考えについてお聞かせください。 第3に、気仙川水系の治水対策と
土砂災害対策についてお聞きします。本市では、国土交通省や県などと連携して、防災、減災対策に取り組む
気仙川水系流域治水協議会が7月に設立されました。今後の気仙川流域の治水対策はどのように進めていくのでしょうか。 本市では、今年7月に市内の土砂災害などが予想される危険地帯を示す
ハザードマップの矢作町分が更新されました。絶えず新たな情報が盛り込まれながら更新される
ハザードマップですが、活用こそが大切だと思います。 本市沿岸部では、今までは津波に住民の意識が向いていたように感じますが、平成28年の台風10号被害での大船渡市からの台風上陸と岩泉町を中心とした甚大な被害、また今年7月の伊豆の土砂災害などを通じ、土砂災害を心配する相談が増えてきました。 市では、その活用方法と併せ、今後の河川の氾濫や土砂災害などに対する防災、減災をどのように進める考えでしょうか。 岩手県県土整備部では、平成18年から令和3年3月までの16年間で、本市の
土砂災害警戒区域の指定を640か所に対して行いました。特に今年3月に急傾斜地の崩壊指定を受けた広田地区では、初めて指定を受けた地権者が多く、戸惑いも見られましたが、改めて事の重大さに気づき、納得している様子です。 私が
本市ハザードマップと県の指定を比較してみたところ、必ずしも一致していないところもあり、住民は自宅周辺の情報は全て知っておくべきではないかと感じました。県指定の計画区域などの大切な情報を本市ではどのように活用していくのでしょうか。 また、指定された
土砂災害警戒区域等については、市民への周知と市と県の連携による指定区域内の住民等への丁寧な説明で伝えていくことが必要と思いますが、今後の考えはいかがでしょうか。 国の治水対策の方針は、総合治水対策であり、構造物などのハード対策だけに頼らず、避難などのソフト対策との両面で取り組む方針です。河川の氾濫や土砂災害のソフト対策に、
自主防災組織への働きかけと併せ、世帯ごとに危険度の把握を進める必要があると思いますが、本市の考えはいかがでしょうか。 以上、3点についてお聞きします。答弁を求めます。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎市長(戸羽太君) 議長。
○議長(福田利喜君) 市長。 (市長 戸羽太君登壇)
◎市長(戸羽太君) 伊勢純議員御質問の治水対策と
土砂災害対策につきましてお答えをいたします。 初めに、今後の気仙川流域の治水対策についてであります。気仙川は、県の管理河川であり、県では治水対策として、東日本大震災の発生前まではダムと河川改修を組み合わせる方法といたしておりましたが、震災後は本市の復旧、復興に向けた新しいまちづくり等により、治水計画の見直しが必要となったことから、現在は河川改修のみの対策によって気仙川の治水安全度の確保を目指すこととされているところであります。 現行の県の改修計画では、流域内河川の洪水被害の防止・軽減を図るため、おおむね30年に1度の確率での降雨による河川の流量を対象とし、堤防の整備や河道掘削などの
広域河川改修事業を実施しているところであり、河川改修工事は下流側から順次進め、早期完成を目指し事業を進捗させていると伺っているところであります。 また、県では、
気仙川水系流域にある本市や住田町、国などの関係機関と協働し、
令和元年東日本台風をはじめとする近年の激甚化した水害や気候変動の影響による今後の水害の頻発化に備え、
気仙川水系流域全体で水害の軽減に向けた治水対策を計画的に推進するための協議、情報
共有を行うことを目的として、今年7月に
気仙川水系流域治水協議会を設置したところであります。 今年8月31日には、
気仙川水系流域の関係機関と協働して推進する様々な対策とその実施主体を明らかにし、対策の
ロードマップ等を示した
流域治水プロジェクトが公表されたところであります。 今後につきましても、ハード対策としては、河道掘削、堤防整備、護岸整備等の河川改修事業を継続するとともに、ソフト対策では
ハザードマップの作成や要
配慮者利用施設における避難確保計画の策定及び避難訓練の実施等を促進し、流域内における関係機関との連携で、より効果的な治水対策を図ってまいりたいと考えているところであります。 次に、
ハザードマップの活用方法と今後の河川の氾濫や土砂災害などに対する防災・減災対策の進め方についてであります。近年大型で勢力の強い台風の上陸や豪雨が頻発しているところであり、これまでに経験したことのないような災害が全国各地で発生しているところであります。 このことから、市といたしましては、想定し得る最大規模の降雨による洪水浸水想定や土砂災害により住民の生命または身体に危険が生ずるおそれがある
土砂災害警戒区域、
通称イエローゾーンや
土砂災害特別警戒区域、
通称レッドゾーンを示すとともに、避難場所等も示した土砂災害・
洪水ハザードマップを市内11地区で作成し、全戸配布を行っているところでございます。
ハザードマップの更新時期につきましては、県から新たな洪水浸水想定や
土砂災害警戒区域等が公表された時期に行っており、今年7月には矢作川の想定し得る最大規模の降雨の
洪水浸水想定等を示した
ハザードマップを作成し、流域である生出地区、矢作地区、下矢作地区に全戸配布したところでございます。 今後市といたしましては、洪水や土砂災害から住民の命を守るために、市内各地域におきまして
自主防災組織と連携して住民説明会や
ワークショップなどを開催し、
ハザードマップの見方や早期避難の重要性などを周知しながら、地域防災力の向上を図ってまいりたいと考えているところでございます。 次に、
土砂災害警戒区域等の指定に係る情報の活用と市民への周知についてであります。
土砂災害警戒区域等における
土砂災害防止対策の推進に関する法律の規定に基づき、県では土砂災害が発生した場合に、住民の生命または身体に危害が生ずるおそれがある区域を
土砂災害警戒区域及び
土砂災害特別警戒区域として指定しているところであります。 本市におきましては、令和3年3月末までに640か所が
土砂災害警戒区域等として指定を受けているところであります。 県では、
土砂災害警戒区域等の指定を行うため、土砂災害によって被害を受けるおそれのある区域の地形や地質、土地の利用状況などについて基礎調査を実施し、それらの調査結果について、市と共同の住民説明会を開催しているところであります。 なお、昨年度につきましては、米崎地区と広田地区で住民説明会を開催し、
土砂災害警戒区域等に指定される予定箇所の周知及び個別相談に応じたところであります。 今後市といたしましては、米崎地区と広田地区の土砂災害・
洪水ハザードマップを今年度中に更新し、両地区において全戸配布をすることといたしております。 次に、河川の氾濫や土砂災害のソフト対策における
自主防災組織への働きかけと世帯ごとの危険度の把握についてであります。
自主防災組織は、
災害対策基本法における災害対策の基本理念の一つとして、住民の隣保協働の精神に基づく自発的な防災組織と規定されているところであり、市といたしましても
自主防災組織は自分たちの地域は自分たちで守るという共助の役割を担う重要な組織であると認識をいたしているところでございます。 また、今年5月に
災害対策基本法が一部改正され、避難行動要支援者の避難を支援するための個別避難計画の作成が市町村の努力義務となったところでありますが、今後個別避難計画の作成を進めるためには、
自主防災組織の理解と協力が欠かせないものであると考えているところであります。 市といたしましては、
自主防災組織の活性化を図るため、
自主防災組織リーダー研修会の開催や防災資機材の購入費を支援する補助金の交付などの支援を行っているところであります。 今後も引き続き
自主防災組織と連携した出前講座や
ワークショップ等の開催を通じ、
ハザードマップの確認や世帯ごとの危険度把握を行ってまいりたいと考えているところでございます。 以上をもちまして答弁といたします。なお、その他の御質問につきましては、担当部長から答弁をさせていただきますので、御了承願います。
◎
地域振興部長(阿部勝君) 議長。
○議長(福田利喜君)
地域振興部長。 (
地域振興部長 阿部勝君登壇)
◎
地域振興部長(阿部勝君)
新型コロナ感染急拡大と市内事業者への支援及びコロナ禍の米価対策と農業支援策につきまして、命により
地域振興部長からお答えいたします。 初めに、
岩手緊急事態宣言により収入減を余儀なくされる事業者に対する本市の対策についてであります。
新型コロナウイルス感染症の影響が出始めた昨年3月以降、市では国、県の支援だけでなく、4月の
中小企業緊急経済支援金をはじめとする市独自の支援策を取ってきたところであります。 また、支援策の制度設計に当たっては、より効果的な制度とするために、随時実態の把握に努めてきたところであります。 今年度においても、新型コロナの感染拡大により、市内事業者においては厳しい経営状況が続いており、特にも夜間における飲食店の利用が激減していると認識しているところであります。 こうした認識の下、6月2日から10日まで、市内69の
飲食事業者向けに
アンケート調査を実施いたしましたが、回答のあった45事業者のうち、令和3年1月から5月までの月平均の事業収入金額が令和元年度の月平均と比べて減少したのは30事業者、その平均減収率は約50%となっているところであります。 この結果を踏まえ、6月定例会におきまして補正予算として
飲食事業者支援金を可決いただき、20時以降も営業している飲食事業者に20万円、それ以外の飲食事業者に10万円を支給することとし、7月5日から30日までに67件に対して合計1,090万円を支給したところであります。 また、10月1日から1月31日まで利用できるプレミアム率が50%ついた7,500円分の
プレミアム商品券1万1,000セットを9月13日から20日まで、市内各所で順番に販売していくこととしており、新型コロナ禍においても市民の皆様にできる限り市内でお買物をしていただくことで、市内における地域経済循環を促進していきたいと考えているところであります。 新型コロナの感染拡大の第5波により、岩手県独自の
緊急事態宣言が出され、直近1週間の10万人当たりの感染者数が10人を下回るまで継続されるとしており、明確な出口が見えない状況の中、飲食事業者を中心に極めて深刻な影響を受けていると認識しているところであります。 市といたしましても、改めて市内事業者の経営状況を把握した上で、特に深刻な影響を受けている事業者に対しては、早急に必要な支援策を講じてまいりたいと考えているところであります。 次に、休業や時間短縮営業に対する国や県からの補償や本市への財政支援に対する市の考えについてであります。国では、
緊急事態宣言もしくは
まん延防止等重点措置に伴う飲食店の休業、時短営業または外出自粛等の影響を受けていることにより、月間収入が令和元年もしくは令和2年の同じ月と比べて50%以上減少している中小企業等に、月額上限20万円、個人事業主等に月額上限10万円が月次支援金として支給されているところであります。 岩手県では、県独自の
緊急事態宣言に伴い、令和3年4月から令和4年3月までの期間において、売上げが前々年の同月比で50%以上減少、または連続する3か月の売上げの合計が前々年の30%以上減少している中小企業者等に支給される
地域企業経営支援金について、1店舗当たりの支給額を最大30万円から40万円に引き上げることとしております。 また、8月30日から9月12日の間の営業時間短縮要請に協力した盛岡市内の食品衛生法第52条に基づく飲食店または喫茶店の営業許可を受けた店舗に対して、協力金を支給することとしているところでありますが、本市は国や県の営業時間短縮による支援金や協力金の対象外となっているところであります。 市では、東日本大震災の被災から再建された事業者が、新型コロナの感染拡大によって事業を失うことのないよう全力で支えていくことを基本に、市独自の支援策を実施するとともに、国、県に対し適時適切な支援策を講じるよう要請してきたところであります。 本市では、現在のところ営業時間短縮要請に至っていないものの、首都圏をはじめとする感染拡大状況や県独自の
緊急事態宣言の影響を受け、自主的に休業や時短営業を余儀なくされている店舗も少なくない状況であることから、こうした店舗に対しても国、県からの相当の支援がなされるよう、引き続き要望してまいりたいと考えているところであります。 次に、
新型コロナウイルス感染症の影響による米価の下落に対する本市の米農家支援についてであります。近年の食文化の多様化に伴う米需要の減少に加え、令和2年からの
新型コロナウイルス感染症の影響による外食産業の需要低迷等から、令和2年産米の販売見通しも厳しく、持ち越し在庫が発生しかねない旨の報道がなされているところであります。 このことから、米価は下落傾向にあり、間もなく収穫期を迎える令和3年産米においても、農家に支払われる概算金の大幅な下落が予想されるなど、米農家にとっては極めて厳しい状況が懸念されているところであります。 国においては、これまでも需給バランスの改善と農家所得の確保を図るため、飼料用米等の新規需要米への切替えを進めてきたところであり、令和3年産米については、さらなる新規需要米への転換を進めるため、主食用米として作付を開始した水田においても、栽培途中での飼料用米等への転換を助成の対象とすることとし、JA等を通じて要請があったところであります。 一方で、たかたのゆめについては、これまで
地域ブランド米として販売拡大と品質の向上を図ってきたところでありますが、これを飼料用米として流通させることは、ブランド米としての価値を損なうおそれがあるため、たかたのゆめブランド化研究会において全量を主食用米として出荷することを決定しているところであります。 市といたしましても、引き続きたかたのゆめをはじめとする市内農産物の安定的な販路の拡大と販売価格の向上を図っていくとともに、令和3年産米の収穫に向け、1等米品質を確保するために行う色彩選別に係る経費の一部補助や影響の長期化を見据えた農業収入保険への加入促進等に対する支援を進めていきたいと考えているところであります。 次に、新規就農者の農地の確保についてであります。これまで実施した新規就農者との懇談や定期的に実施している営農相談において、新規就農するに当たっての課題として、農地を確保したいが、どこに相談すればいいか分からなかった、遊休農地がたくさんあるにもかかわらずマッチングが行われていないなどの意見が出されており、市といたしましても新規就農や規模拡大を行う上での課題となっていると認識しているところであります。 加えて、農業従事者の高齢化の進行により遊休農地の拡大が懸念されていることから、新規就農者とのマッチングを図ることは遊休農地の発生防止の観点からも重要と考えているところであります。 市におきましては、農地確保についての支援体制といたしまして、各地域の農業委員や農地利用最適化推進委員と連携しながら、地域の担い手である新規就農者に対し、公益社団法人岩手県農業公社の農地コーディネーターの支援をいただきながら、農地中間管理事業を活用した農地のマッチングを進めているほか、毎週開催しております営農相談や新規就農者との意見交換を行うなど、引き続き丁寧な対応に努めてまいります。 次に、青年就農者が履修する研修の状況と支援についてであります。本市に就農した青年就農者は、栽培品目や経営規模、栽培技術の習得状況がそれぞれ異なっており、青年就農者が求める研修内容も栽培技術の習得を図りたい方、農業簿記や経営分析を中心とした研修を希望される方、加工品の開発など六次産業化に向けた研修を希望される方など、多種多様となっております。 岩手県内においても、いわてアグリフロンティアスクールをはじめ、大学や県の研究機関等で様々な研修を実施しており、必要な研修については営農相談等を通じて適宜周知しているところでありますが、青年就農者からは研修先が内陸であることが多く、移動経費の負担が大きい等の意見が寄せられているところであります。 市といたしましても、青年就農者を含め営農技術の向上と経営の安定を図ることは非常に大切であると考えていることから、今後地域農業の確立に取り組む農業者の育成により、地域の課題に対応できるよう、その支援を検討してまいりたいと考えております。 以上をもちまして答弁といたします。
◆9番(伊勢純君) 議長。9番、伊勢純。
○議長(福田利喜君) 伊勢純君。
◆9番(伊勢純君) 再質問を行います。 最初に、市内事業者への支援についてお聞きします。市では、県、国にこの間要請してきたという先ほどの答弁ですが、陸前高田単独あるいは全国各地で、単独で要望を上げる、要請をするというのも一つの大事な取組だというふうに思うのですが、特に岩手県は東日本大震災の影響もありまして、例えば岩手の沿岸全体でまとまって要望する、あるいは県全体でまとまって要望するといった動きも必要ではないかというふうに思うのですが、本市のこの間のそうした取組についてはいかがでしょうか。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎市長(戸羽太君) 議長。
○議長(福田利喜君) 市長。
◎市長(戸羽太君) 御案内のとおり、陸前高田市として、あるいは議会の皆さんと一緒に、国等に対して要望活動というのはしてきたわけでありますが、このコロナの問題については、当然全国に影響があるわけでありまして、例えば岩手県市長会においても、あるいは東北市長会においても、全国市長会においても、これは喫緊の課題であるということで、まとまった形の中で要望活動を行っているということでございます。ただ、首都圏と地方というのはどうしても比べられてしまうような部分もございますし、岩手県内においても、盛岡市と例えばこの沿岸地区である陸前高田市の状況は違うというふうにされてしまいがちだというところに私は問題点を感じておりまして、御商売をされている方々にとっては、盛岡であろうが陸前高田で御商売をされている方であろうが、厳しい状況であるということには変わりがありませんので、そういう少し細かいところも含めて、共通認識に立っていただけるように今後も活動していきたいと、そのように考えております。
◆9番(伊勢純君) 議長。9番、伊勢純。
○議長(福田利喜君) 伊勢純君。
◆9番(伊勢純君) 分かりました。 それでは、市内の事業者への支援なのですが、市でもいろいろ他の自治体にも先駆けまして応援に取り組んでまいりました。しかし、私のところにも8月に入って従業員の立場の方からの相談がちょっと増加しまして、出勤の例えば日数が減った、それに伴い収入が減ったという方が多い、そういう相談が増加しました。お話を伺いますと、雇用調整助成金や休業支援金をちょっと活用可能なのではないかと思われる事業所の方々なのですが、制度を利用していないというのが明らかでして、市で一生懸命支援策取り組みましても、大本の仕事の収入という面等では、やはり国の制度を徹底して活用することが必要だというふうに思います。この間もそのように市でも認識を示していたところですが、やはり徹底して活用するというところをもっと追求するようではないかというふうに思います。 その点で、ちょっと市のほうとしても、例えば臨時の職員を雇用して、職場訪問をして、市の制度の活用状況の調査と合わせながら国、県の制度をどんなふうに使っていますかというふうに利用の調査をする、そして利用をしていない業者さんであれば、その活用をお勧めするというような徹底した取組をちょっとこの際進める必要があるのではないかというふうに思うのですが、この市の職員の今後の採用に向けてはどのようにお考えでしょうか。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎地域振興部長(阿部勝君) 議長。
○議長(福田利喜君)
地域振興部長。
◎
地域振興部長(阿部勝君)
地域振興部長からお答えいたします。 御指摘のように、まずは国の支援策をしっかり受けていただくというのは、持続化給付金等を含めてとても大事なことで、その立場はそのとおりでございます。昨年からも、当市のよさというのは、やはり商工会さんや漁協さん、農協さん、そういった産業団体がしっかりしているという、そことの連携を図っていくということがやっぱり基本だというふうに思っています。御指摘のちょっと臨時職員を採用して事業所訪問というのも手ではあると思いますが、やはりまずは産業団体としっかり意見交換をしながら、状況をしっかりつかんで、かみ合うような取組、もちろん今御指摘のように国の制度をしっかり使うという立場で取組をちょっと強化してまいりたいというふうに思います。
◆9番(伊勢純君) 議長。9番、伊勢純。
○議長(福田利喜君) 伊勢純君。
◆9番(伊勢純君) 連携して、その力でというのは了解しました。ちょっとその点で、あと1つその点確認させていただきたいのですが、もし市でこの国の制度等をお伝えする、あるいはコロナの対策進めるために、例えば臨時職員を採用した場合、そういう財源となるものについては、コロナの臨時交付金というのは対象になるかどうか、ちょっとお聞かせください。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎財政課長(黒澤裕昭君) 議長。
○議長(福田利喜君) 財政課長。
◎財政課長(黒澤裕昭君) 財政課長よりお答えいたします。 臨時交付金の使途でございますが、使えない対象経費としましては、人件費及び経常的な維持管理費には充てられないというふうな条件があります。ただ、今般議員御案内の臨時職員の雇用につきましては、あくまでコロナ対策の事務を行う、または国の制度の周知を図るという目的がございますので、必ずしも該当外の経費に当たるかというのは検討の余地があると思いますので、そこはしっかり確認してまいりたいと思っております。
◆9番(伊勢純君) 議長。9番、伊勢純。
○議長(福田利喜君) 伊勢純君。
◆9番(伊勢純君) いろいろな可能性をぜひ検討していってほしいと思います。 あと、事業者への支援というのは、直接支援も大事なのですが、もう一方では、仕事づくりといいますか、いろいろな救済の方法もあり得るというふうに思います。何らかの社会的な取組をしていただきながら、それに対しての対価を発生させるというような考え方も大事ではないかというふうに思います。その点では、高田の町なかで、今空き地のハギがすごく繁茂しておりまして、私の身長よりも大きく成長して、子どもだったり自転車も通るのもなかなか見通しが利かないような状態があります。まちなか会では、お花を植えるという取組で、そういう荒れた空き地の解消等に取り組んでいるというお話も伺ったのですが、この町なかの様子について、もう我慢の限界だという声もたくさん上がっておりまして、町なかの景観でありましたり、実際の草やハギ等の処理をどなたかに担っていただいて、例えばそれがまちなか会でやっていただいた場合には応援をするというような取組も必要ではないかというふうに思うのですが、この課題解決と合わせました事業者の支援についての考えについてお聞かせください。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎市長(戸羽太君) 議長。
○議長(福田利喜君) 市長。
◎市長(戸羽太君) 議員から御指摘があるように、今町なかにおける空き地の様々な問題というのは指摘をされているわけであります。一方で、新しい雇用というか、お仕事をつくっていくということも、我々としても非常に意識をしているところでございます。この間いろんなイベントも含めて、人手が足りないというようなときには、NPOの方々とか、あるいは先ほどのお話で言えば、例えば建設業協会のほうにお願いをするとか、様々内部でも検討を今させていただいているところです。 この空き地に繁茂しているものについては、我々としても何とかしなければいけない。特に見通しが利かないところについては、しっかりと対策を打たなければいけないというふうに思っているのですが、担当課から確認をしたら、空き地全体をやろうとすると多分2,000万とか3,000万とかかかるというようなお話もあって、そこをこれから冬に向かっていく中でやっていくのかということもあるので、まずは安全を確認するということ、それから今言っていただいたように、お仕事としてお願いをしていくということは今検討中でございますので、できるだけ早く市民の皆様方が安心して交通等できるように努めてまいりたいと、そのように思っています。
◆9番(伊勢純君) 議長。9番、伊勢純。
○議長(福田利喜君) 伊勢純君。
◆9番(伊勢純君) 今雑草とハギについてお話しさせていただいたのですが、歩道の継ぎ目から生える雑草についても、市民からちょっとそれも取ってくれという……
○議長(福田利喜君) 伊勢議員に申し上げます。ただいま審議している内容について質問をお願いいたします。
◆9番(伊勢純君) 分かりました。それでは、その点、あるいは捨て場所にも困っているという声もあるようですので、ちょっと御検討いただければと思います。 それでは、次に農家の支援についてお聞きします。お米の暴落が予想されている下で、市の独自支援……すみません、先ほど私ちょっとよく理解できなかったのですが、価格対策での市の支援というのについて、具体的な考えについてお聞かせください。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎農林課長(大友真也君) 議長。
○議長(福田利喜君) 農林課長。
◎農林課長(大友真也君) 農林課長からお答えをいたします。 今般のコロナの影響を受けまして、米価が下落しそうだというところはそのとおりでございます。そういった予想がされております。6月議会のほうでも、補正で上げさせていただきましたが、まず1つ、米の色彩選別の補助ということでございます。こちらについては、カメムシ等の影響で、ちょっと何粒か入ってしまうと1等米から下がってしまうというようなこともございますので、まず品質の確保、それでもって所得を何とか確保していきたいというのがまず1つでございます。 あと、今回、この後の特別委員会等で御審議いただくことになりますけれども、米価の下落ということもございますので、米農家さん、概算金が下がるということでございますので、農協に出荷している農家さんのほうに対して支払われる概算金、それが下がるというようなこともございますので、要は販売している農家さんが多いということになりますので、そういった方々に面積に応じた支援金を出していきたいと。コロナ禍の収束がちょっとなかなかどういった時点で行われるかということも見えかねるところもございますので、例えば収入保険とか、そういったところの加入推進も図られたらいいのかなというふうな考えでございます。ただ、収入保険をやろうとすると、どうしても青色申告とか、簿記とか、そういったところも出てきますので、そういったところにつなげられたらいいのかなという考えでございます。
◆9番(伊勢純君) 議長。9番、伊勢純。
○議長(福田利喜君) 伊勢純君。
◆9番(伊勢純君) 価格対策、ぜひ実現してほしいというふうに思います。 それでは、農業の部分でのコロナ対策での支援、非常にこの間いろいろ御苦労されているのだろうなというふうに思います。漁業とも違って、農業のほうは、例えば送料の件であっても、いろいろ農業と漁業、同じようでありながら全然違う。なかなか対策を打ち出すということが難しい分野でいろいろ努力されてきたと思います。この一つ一つが、今がっかりしている農家さんを励ます力に私はなるというふうに思うのです。それで、ぜひ市でやっている取組を農家さんにチラシであったり、本当に市でやっていることをお届けをして、それで応援するよと、頑張ってくれというメッセージを伝えていただきたいと思うのですが、この農家への周知、あるいはメッセージ伝えるという点については、どのように進めるお考えでしょうか。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎
地域振興部長(阿部勝君) 議長。
○議長(福田利喜君)
地域振興部長。
◎
地域振興部長(阿部勝君)
地域振興部長からお答えいたします。 このコロナの影響、正直申しましてやはり今御指摘のとおり、ほかの産業と影響の出方がやっぱり異なっておりまして、当初商業者に対する支援を始めた頃には、まだ正直その時点では農業の影響というのはあまり見えてこなかったという点がございます。この間米の価格がどうやって決まっていくのかなどについても、農協の皆さんといろいろ話合いをする中で、その仕組みなども見えてまいりましたが、通常であるともう概算金の額が出ている時期なのですが、現在まだ出ていないという状況もございます。その中で、いろいろ情報を収集しながら、よりかみ合った支援策にしていかなくてはというふうに今内部で検討している状況でございます。 御指摘のように、やはりしっかり被災した田んぼで農業を再開されて頑張っておられる皆さんに本当に希望を持ってもらえるような、引き続き農業を続けていただくようにしていかなくてはいけないということは、もうそのとおりでございますので、農協さんも通じてのお知らせ、あるいは市でも広報なども通じてしっかり農家の皆さん励ましながら取組を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
◆9番(伊勢純君) 議長。9番、伊勢純。
○議長(福田利喜君) 伊勢純君。
◆9番(伊勢純君) あと、新規就農者の方々で、食と農の森の方々、これまで市役所の新庁舎で3回販売会に取り組みまして、庁舎に来た市民の方々も列をなして買うという状況で、あっという間に完売と。非常に若者が頑張っている姿というのと、あと新庁舎をいろんな市民が活用するということもすごくいいことではないかなというふうに見えますけれども、新規就農者への頑張りについて、もしメッセージ等があれば伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎市長(戸羽太君) 議長。
○議長(福田利喜君) 市長。
◎市長(戸羽太君) 議員御案内のとおり、時々市庁舎の1階のところで、若手の方々が作られたリンゴでありますとかトマトでありますとかナスでありますとかということで、私も買わせていただいたりするのですが、本当にこれまで一次産業の一番大きな課題というのは、後継者不足というふうに言われてきたわけであります。これが、東日本大震災を経験したということもあるのかもしれませんが、やはり一次産業の大切さというものを市民の皆さんはじめ多くの皆さんが改めて感じましたし、私たち行政としても、ここはやっぱり岩手県という土地柄も考えると、なおさら頑張っていかなければいけないと。そういう中に若い方々が今一生懸命汗をかいていただいているということ、非常にうれしく思いますし、頼もしく思っているところでございます。 先ほどの御答弁でも申し上げましたけれども、いろんな懇談もしながら、若い人たちを中心に、またもちろんこれまで頑張ってこられた方々がさらに頑張っていただけるような環境づくり、これは大切だというふうに思っていますので、ぜひみんながさらにやる気を出していただけるように、行政としてもしっかりと御支援をしてまいりたいと、そのように思っております。
◆9番(伊勢純君) 議長。9番、伊勢純。
○議長(福田利喜君) 伊勢純君。
◆9番(伊勢純君) 土砂災害等について、ちょっと1点お聞きしたいと思います。 昨年度に県、市で説明会をして、危険な場所の指定等説明会を行いましたが、その際に住宅だけではなくて、避難所となる公民館も実は危険な場所だったのだという指定等がありまして、地域では話題といいますか、ちょっと心配の種ともなっておりまして、この公民館の危険さ、あるいは安全の度合いというのも地域にしっかり伝えていかなければならないと思うのですが、公民館の安全度についてはどのようにお伝えしていくお考えでしょうか。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎防災課長(中村吉雄君) 議長。
○議長(福田利喜君) 防災課長。
◎防災課長(中村吉雄君) 防災課長よりお答えいたします。 土砂災害の警戒区域だとか特別警戒区域に県が指定する前に、例えば公民館でありましても、土地の所有者の方、建物の所有者の方に通知を出しまして、事前に説明会を開いております。この場所は、こういうふうな危険があるので気をつけていただきたいということを周知しております。 特に公民館に関しましては、それ以外にも非常にコミュニティの大事な場でございますので、地域の自主防災会等にもそのような指定がされたときには、
ハザードマップを配付して周知するとともに、そのような場所が災害時においては避難場所としてなり得ることがないというふうに御説明をさせていただいているところでございます。
○議長(福田利喜君) 以上で9番、伊勢純君の一般質問を終わります。
○議長(福田利喜君) この際、暫時休憩いたします。休憩時間は10分程度といたします。 午前10時50分 休 憩 午前10時59分 再 開
○議長(福田利喜君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を継続いたします。 1番、木村聡君。 (1番 木村聡君登壇)
◆1番(木村聡君) 通告に基づき一般質問をいたします。 まず、人生100年時代における共生し支え合う地域のデザインについてであります。令和3年3月に策定された陸前高田市高齢者福祉計画、第8期介護保険事業計画によると、令和2年の陸前高田市の高齢化率は39.4%であり、戦後最大の転換期となると指摘されている2025年が目前に迫っている中、経済の成長期につくり上げた旧来型の地域社会を継続させていくことは不可能です。 陸前高田市後期高齢者福祉計画によると、高齢者単身世帯が18%、そして高齢者の40%に鬱傾向があり、精神的なセーフティーネットの重要性も増しています。 このような社会状況の中で、高齢者に優しいまちづくりは必須であり、WHOではエイジフレンドリーという概念を掲げています。エイジフレンドリーシティー構想では、8つの柱の一つに社会との包摂が位置づけられ、CCRC、コンティニューイング・ケア・リタイアメント・コミュニティでは、地域に溶け込み、多世代と協働することが据えられております。 また、家族の在り方、人々の価値観、ライフスタイルも多様化する中、自治体を中心とした地域運営を単なる行政事務システムによるサービス事業体として捉えるのではなく、例えば行政サービス事業体と地域共同体を合わせた地域大家族共同体のような捉え方に転換していく方向性が重要で、このことが我が事丸ごとの地域共生社会の実現つながるものと考えます。 そこで、伺います。本市におけるエイジフレンドリーシティー、CCRCに代表されるような高齢者にとっての地域共同体を軸としたセーフティーネットの体制について、その必要性を本市ではどのように分析しているのか。 障がい者、高齢者、子ども等を対象とした従来の制度設計における狭間を解消していくことこそが、本当の意味での社会的包摂であると考えるが、多様な方々の社会参加や社会包摂に関する施策を行政としてどのように捉えているのか、答弁を求めます。 また、本市が有する社会資源を共生社会の実現のために有効活用する視点も重要です。既に本市では、子育て世帯などの若年層、I、U、Jターン者の住居ニーズへの対応、中堅所得者層の中でも所得が低い世帯の負担軽減のため、令和元年にみなし特別公共賃貸住宅の制度を導入し、災害公営住宅のさらなる活用を図っています。 また、復興庁は、令和2年に災害公営住宅ストックの利活用に向けたガイドブックを示しています。その中で、公営住宅の目的外使用が認められるものの類型が整理されており、従来の承認手続などが簡素化できることになっており、地域課題の解消、地域振興、暮らしの支援に向けて、災害公営住宅ストックを戦略的に活用する手法や具体的イメージが例示されています。 そこで、伺います。障がい者、高齢者、子育て世帯、青年期の方など、多様な方々が近い距離で暮らし助け合うコミュニティづくりのため、市営住宅の入居条件を柔軟に変更することを検討してはどうか、答弁を求めます。 また、人生100年時代における地域のデザインにおいて、多様な人が多様なつながりを持ち、選べることも重要です。さらに、長い人生の中で、自身の属する家族の単位も形も変化していくことを我々は想像することが大切です。 ミレニアル世代を中心に、政府に政策提言を行う一般社団法人パブリックミーツイノベーションは、「家族イノベーション、昭和平成の家族モデルを超えた多様な幸せを支える社会のかたち」と題して政策ペーパーを発行しました。斬新な提案というよりは、今の若い方々の声を社会情勢を捉えた上で体系化した、納得度の高い提言という印象でした。こうした価値観、時代の変化を背景に伺います。 多様化する家族形態の見通しも含め、今後市として地域における支え合いに関し、どのような課題が起きると想定し、対策を講じていくのか。また、共生社会実現のため、本市の総合計画後期基本計画にはどのような方針を盛り込むべきだと捉えているのか、答弁を求めます。 次に、運動習慣から成る健康政策についてです。健康づくりにおいて、スポーツ、運動習慣はとても重要です。本市は、従来部活動が盛んな地域性ですし、様々なスポーツ活動もあります。また、公共運動施設の復旧事業が完了し、高田松原運動公園、総合体育センター、県の野外活動センター、スポーツドームなど、運動する環境が充実していると言えます。 一方で、陸前高田市第2期データヘルス計画、第3期特定健康診断等実施計画の調査によりますと、本市における運動習慣を起因とした健康面の弱点も見えてきます。 1回30分以上の運動習慣がないと答える方の割合は72%、これは県の67%、国の58%を大きく上回る数字です。結果として、陸前高田では、男性のメタボリックシンドロームの方の数が多い傾向にあり、肥満を示すデータ項目で大部分が男女ともに県、国の平均を上回っています。 特に中性脂肪の有所見者の割合は、男性が国平均28に対し45%、女性で国平均の16に対し33%であり、かなり深刻な状況になります。要因としては、車への依存が高い社会であること、沿岸部の食習慣、震災の影響による生活環境の変化かつスポーツをする雰囲気でなかったことなど様々考えられますが、今後においては市民の方が健康で豊かな市民生活を送れる環境整備が重要です。 そこで、伺います。本市の第2期データヘルス計画によると、第1期データヘルス計画における本保健事業の目標に対して未達の事業が半分以上でありますが、この状況の是正に向けて現在市ではどのような改善策を講じているのか。また、市民が自主的に健康づくりに取り組めるようにするインセンティブ事業については、真に全世代を対象とした効果的な内容への見直しが必要だと考えますが、現行の事業効果をどのように評価し、是正すべき点は何だと捉えているのか、答弁を求めます。 国の第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略によると、スポーツ、健康まちづくりの政策として、1つ、スポーツを活用した経済社会の活性化、2つ目にスポーツを通じた健康増進、心身形成、病気予防、3つ目、自然と体を動かしてしまう楽しいまちへの転換が据えられています。経済社会の活性化に関しては、スポーツを活用したビジネス、ツーリズムには様々な可能性があります。 共に支え、健康に暮らすまちづくりを掲げる陸前高田市スポーツ推進計画においても、民間事業者に活躍していただくことも重要と考えます。計画にもあるとおり、施設運営及び管理の積極的な民間ノウハウ活用に加えて、パークマネジメントも含んだ環境整備またはシェアサイクルの設備の整備、イベントを行うなど、ソフトの取組などが挙げられます。 例えばスポーツタウン北上を掲げる北上市では、元トップアスリートの20代の方を地域おこし協力隊として迎え入れ、スポーツ、運動に地域内外の人が楽しめるような様々なイベントに取り組んでいるようです。 市民の健康創出を第一の目的としつつも、交流人口の拡大にも期待できますし、当然経済の活性化、また市民の健康づくりをなりわいにする民間活動の創出という意味で、多面的なスポーツの力であると思料します。 そこで、様々な民間での取組、そのための人材登用も含め、市としてどのようにサポートできるのかという視点で伺います。 運動、健康について、市民が多様な接点を持つためには、民間の事業活動も重要だと考えますが、市民の健康という福祉領域に、スポーツ、アクティビティー、イベントなどの様々なアイデアでの民間事業者の参入や連携の可能性をどのように捉えているのか、答弁を求めます。 また、健康づくりの際に、犬の散歩、家庭菜園など、スポーツ指数にはカウントされないものの、健康維持に大切なアクティブライフの充実のためには、ウオーカブルシティーやウオーカブルゾーン、公園の利用などの自然と体を動かしてしまうまちの視点が重要です。本市にそれを仕事や趣味で実現している方も一定数おり、アクティブライフの充実への潜在的な力があると考えます。 しかしながら、健康に関する政策は、健康意識の高い人に届き、その余裕のない方には届きづらいのが実情ではないでしょうか。 そこで、伺います。国の第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略における自然と体を動かしてしまう楽しいまちの実現のためには、スポーツ施設の有効活用、ウオーカブルシティーなどの環境の整備や従来スポーツになれ親しんで来なかった方々への施策が重要だと考えますが、市の今後の方針はどうか、答弁を求めます。 最後に、陸前高田市食育推進計画についてです。本市は、おいしい魚介類、野菜が食べられる一方、塩分摂取量が高く、口腔状態がよくない市民の方も全国平均と比べると多い現状にあります。 我が国においては、令和3年より、第4次食育推進計画が策定され、健康、食文化の伝承の2つを軸に、デジタル化を横断的事項に据えて取組が行われています。 食育は、子どもたち向け、学校に限定されるものではありません。第4次食育推進計画は、16項目の目標のうち、学校に限定した目標は1つのみで、あとは広く国民を対象とした目標設定になっています。目標の中には、栄養バランスに配慮した食生活、適正体重、減塩に気をつけること、産地や生産者、環境配慮を意識した食品選択があり、現役世代の方向けに自身の健康を自分で守ること、買物、調理を通して家庭や地域を守ることが掲げられています。 食事について、広い知識を持つことは、上記の点にとどまらず、生産工程を想像したり、自らが生産者として働くこともつながるなど、様々な面があります。特に本市では、それが地産地消、経済循環率向上の理解促進につながったり、野菜栽培などで生きがいと雇用をつくり出すことにつながると考えます。市全体で食育に対して取り組んでいくことが重要です。 そこで、伺います。健康、食文化の伝承について、本市の食育施策の現状と課題をどのように捉えているのか。 また、安心、安全な地元食材の利用促進について、市内には食事と健康の相関関係を意識した食のサービスを展開している事業者や食材に関する認証を取得している生産者が存在することから、市民に食の大切さを理解していただくとともに、安心して食べられる地元食材の魅力を発信していく必要があると思うのですがどうか。 また、生産者や販売者を増やすことに対して、行政として強化すべき施策展開をどのように方向づけでいくのか。 さらに、国の第4次食育推進基本計画に鑑みると、生産、流通、消費、環境、文化など、食育を政策として多面的に捉えた上で、今後行政としてどのような方向性を検討していくのか、答弁を求めます。 これをもって登壇での質問を終えます。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎市長(戸羽太君) 議長。
○議長(福田利喜君) 市長。 (市長 戸羽太君登壇)
◎市長(戸羽太君) 木村聡議員御質問の運動習慣から成る市民の健康増進の総合的な推進につきましてお答えをいたします。 初めに、データヘルス計画における改善策とインセンティブ事業についてであります。本市のデータヘルス計画は、国保被保険者の特定健診結果及びレセプト情報を分析し、国の示す指標等と整合性を図り策定するものであり、第2期データヘルス計画は平成30年度から令和5年度までの6か年計画としており、令和5年度に最終評価を実施するものとしているところであります。 昨年度は、令和元年度のデータを基に中間評価を実施いたしましたが、11の評価項目のうち4項目を除いて悪化傾向という結果となっており、達成度の低い項目にはメタボリックシンドローム該当者、予備群該当者の割合と特定健康診査受診率が挙げられており、特に特定健康診査受診率では、策定時43.7%から52.4%と受診率の向上が見られるものの、国が示す目標の70%の達成には人数にして700人程度の受診者の増加を達成する必要があります。 健康づくりの第一歩は、自分の健康状態を知ることから始まり、健康診査を受けることは健康意識を高めることと捉え、受診率の向上について、健康づくり事業の重点項目とし取り組んでおり、この一つがインセンティブ事業であります。 市では、はまかだ健康ポイント事業と称し、健診をはじめとする健康づくり事業の参加によりポイントを付与し、受診を受けることへの動機づけとしております。今年度で4年目の事業でありますが、初年度はポイント獲得が難しいとの問題があり、ポイントを獲得しやすいよう毎年評価を実施し、今年度は感染症対策により、健康教室の開催困難な状況ということもあり、健診会場でおおむね満点となるように実施しているところであります。 データヘルス計画は、各保険者が作成しており、本市では国民健康保険加入者を対象としたインセンティブ事業に取り組んでいるところですが、市民の多くは職場の健康保険等に加入しているという実態もあり、他の健康保険加入者のデータについては、現在は利用できないところであることから、今後国、県などの動向にも注視しながら、より効果的な内容となるよう、全市民を対象とした内容への健康づくりの取組となるよう検討してまいります。 次に、市民の運動、健康と民間事業者との連携の可能性についてであります。運動による市民の健康づくりにつきましては、これまで各種スポーツやレクリエーション、ニュースポーツ、障がい者スポーツなど、市民がスポーツに親しむ環境を醸成するとともに、チャレンジデーやマラソン大会をはじめとした多くの市民が参加できるイベントの開催や各種スポーツ教室などを行いながら、市民のスポーツへの参加の機会を提供しているところでございます。 市民の健康づくりへの民間事業者の参入、連携の基本的な考えといたしましては、行政主体の取組だけではなく、様々なノウハウを持ち合わせている民間事業者と行政がそれぞれの役割を担いながら、気軽に参加できるスポーツ教室や魅力のあるイベントなどの開催を通して、市民の皆さんにスポーツの楽しさを感じていただくとともに、日常的に運動を取り入れた生活を実践していただくことで、市民全体の健康寿命を延ばしていくことが大事だと考えているところであります。 これまでも復興応援マラソンやビーチバレーボール大会などは、民間事業者と連携した事業として開催してまいりましたが、そのほかでも市内各地で年間150回ほど実施している介護予防教室は、講師を市内外の民間団体等から派遣していただいているところであります。 今後におきましても、この間様々な縁でつながった民間事業者、団体をはじめ、市体育協会や県のレクリエーション協会のなどのスポーツ団体との連携を積極的に図りながら、市民の健康づくりにつなげてまいりたいと考えているところであります。 次に、今後のスポーツ施策の方針についてであります。本市では、昨年度多くの市民が積極的にスポーツに取り組むことを目指し、総合的かつ計画的に取り組む具体的な施策を示す陸前高田市スポーツ推進計画を策定したところであります。 計画では、策定の基本的な方向として、すべての人がスポーツに親しむ環境の整備、多種多様なスポーツ団体の養成、競技力の向上等、市民がスポーツを行う機会の創出を掲げ、児童生徒や各種競技団体等の大会をはじめ、各種スポーツ教室の開催や障がい者スポーツ、プロスポーツチームの公式戦、市内宿泊施設と連携したスポーツ合宿の誘致などの推進により、生涯スポーツの振興と施設の利用促進を図っていくこととしております。 復旧した各スポーツ施設では、各種スポーツ大会をはじめ、バスケットボールBリーグ公式戦やパラリンピアンによる車椅子バスケットボール、水泳、バドミントンの各スポーツ教室、川崎フロンターレや元プロ野球選手による様々なスポーツイベントを開催してきたところであり、今後においても様々な大会やイベントの開催、スポーツ合宿誘致などに取り組んでまいります。 居心地のよさを追求した新しいまちの形とされるウオーカブルシティーにつきましては、快適な歩行空間が整っている憩いの場が充実していて、出歩きたくなるような環境などが特徴だと認識しているところであり、海外や国内都市でも空間環境づくりが進められているところであります。 本市におきましては、ノーマライゼーションという言葉のいらないまちづくりをコンセプトに、市街地を中心に道路や歩道、駐車場、誘導ブロックなど、徹底したユニバーサルデザインを取り入れ、川原川公園やまちの縁側、復興祈念公園など、自然が豊かで人に優しい快適な空間を整備してきたところでございます。 これまでも、この空間を利用したイベントとして、ツール・ド・三陸や復興マラソン大会、オリンピック聖火リレーなどを開催してきたところでもあり、今後も様々な企業、団体と連携した大会、イベントなどを開催してまいりたいと考えているところであります。 スポーツは、体力の向上、精神的な充足感や楽しさ、達成感など、心身の健康保持、増進に大きな役割を果たすことはもちろん、次代を担う青少年の健全育成やスポーツを自らする楽しさ、見る楽しさ、そしてボランティアとして支える楽しさを感じることにより、地域社会の活力の増加につながると言われております。 市といたしましても、障がいの有無や年齢、性別にかかわらず、スポーツを楽しみ、市民が相互に交流できる機会を提供するとともに、今までスポーツや体を動かすことなどになれ親しんでこなかった方々にも気軽に参加していただけるような取組を各地域において実践していきたいと考えているところでございます。 以上をもちまして答弁といたします。なお、その他の御質問につきましては、副市長及び担当部長から答弁させていただきますので、御了承願います。
◎副市長(舟波昭一君) 議長。
○議長(福田利喜君) 副市長。 (副市長 舟波昭一君登壇)
◎副市長(舟波昭一君) 人生100年時代における共生し支え合う地域のデザインにつきまして、命により副市長からお答えいたします。 初めに、エイジフレンドリーシティーなどに代表される高齢者にとっての地域共同体を軸としたセーフティーネットの体制についてであります。エイジフレンドリーシティーは、世界的な高齢化と都市化に対応するため、高齢者に優しいまちがあらゆる世代に優しいまちになるという趣旨により、WHOが2007年に提唱したプロジェクトで、社会参加、尊厳と社会的包摂、コミュニケーションと情報など、8つのトピックについての検証により取組を進めるものであります。 このような取組につきましては、本市が基本理念に掲げるノーマライゼーションという言葉のいらないまちづくりに相通じるものと認識しているところであります。 このことから、高齢者にとっての地域共同体を軸としたセーフティーネットの体制につきましては、陸前高田市まちづくり総合計画で基本政策として行政のまちづくりを掲げているところであり、部門別計画となる陸前高田市高齢者福祉計画、第8期介護保険事業計画により、高齢者が住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられるよう各種事業を展開し、高齢者のセーフティーネットの体制の整備を推進してまいります。 次に、多様な方々の社会参加や社会的包摂に関する施策についてであります。国におきましては、平成29年の社会福祉法改正により、地域福祉推進の理念が規定されるとともに、理念実現のため包括的な支援体制づくりに努める旨が規定されたところであります。 この中で、制度、分野ごとの縦割りや支える側、支えられる側という関係を超えて、人と人、人と社会がつながり、一人一人が生きがいや役割を持ち、助け合いながら暮らしていくことのできる包括的なコミュニティ、地域や社会をつくっていく地域共生社会の実現に向けた取組が求められているところであります。 本市では、地域包括支援センターにおいて、高齢者を対象とした支援体制の構築、令和元年6月に障がい者や生活困窮者、育児や家族の介護など、様々な事情で働きづらさを抱え、直ちに一般就労に就くことが困難な方を対象に、総合相談機能の一つとして、ユニバーサル就労支援センターを立ち上げ、断らない相談支援と伴走型支援の提供、参加支援として、その方に適した働き方を実現することを目指した中間就労支援を展開しているところであります。 また、医療、介護、福祉の連携として、通称チームけせんの和や社会福祉協議会等とも連携し、総合的に相談に応じ、情報提供や助言等を行う体制の整備、関係機関が連携し、地域生活課題の解決に資する支援を一体的に行う体制の整備を行っているところであります。 今後におきましては、地域づくり事業などを通じて地域の方々とともに、現在の相談体制の連携をさらに強化してまいりたいと考えているところであります。 次に、市営住宅の入居条件についてであります。市営住宅は、住宅に困窮する低額所得者に対して供給される住宅であり、入居に係る収入基準は、公営住宅法の規定により月額所得25万9,000円を上限に事業主体が条例で定めるものとされており、本市の収入基準につきましては、高齢者のみの世帯、障がい者がいる世帯、未就学児がいる裁量世帯は21万4,000円、その他の世帯は15万8,000円以下と条例で定め、管理しているところであります。 本市が取り組んでいる公営住宅の柔軟な活用方法としては、令和元年度から災害公営住宅の空室の一部を月額所得15万8,000円以上48万7,000円以下の中堅所得世帯を対象とするみなし特定公共賃貸住宅として活用しており、中堅所得世帯の中でも子育て世代や若年層などの比較的所得が低い世帯の負担軽減を図っているところであります。また、令和元年度からは、中田団地内の2部屋をグループホームとして使用することを許可しているところであります。 市営住宅の柔軟な活用に当たっては、本来の目的である住宅に困窮している方が入居できなくなったり、老朽化した市営住宅からの住み替え先として一定数の部屋の確保や民間のアパート経営に対する民業圧迫とならないよう配慮しつつ、復興庁が作成した災害公営住宅ストックの利活用に向けたガイドブックの他自治体における公営住宅の具体的な活用方法などを参考にしながら、利活用を検討してまいりたいと考えているところであります。 次に、地域における支え合いについてであります。地域支え合い活動推進事業につきましては、コミュニティ推進協議会の御協力をいただきながら進めているところであります。 また、地域における多様な取組のコーディネート機能を担う役割として、生活支援コーディネーターを市社会福祉協議会に2名、NPO法人まちづくり協働センターに1名配置し、また地区ごとに地域支え合い推進員を計10名配置しております。 地域内の社会資源や生活課題について情報
共有しながら、話合いを行っていくための場づくりを成果指標とし、本事業の活動を推進してまいりました。その結果、現在11地区中9地区に協議体が設置されております。 地域との信頼関係を築きながら、各コミュニティ推進協議会との連携や協議体の形づくりなど、生活支援コーディネーターが担ってきており、また協議体設置後の話合いにおいても、各地区から上がった課題に沿いながら、生活支援コーディネーターがサポートしながら運営支援しているところであります。 これまでの協議体の活動では、地域内の資源把握や様々な手法で課題抽出に取り組み、地域の目指す姿の
共有や意識統一を図り、資源の見える化として支え合いマップの作成や、昨年度からは交通に関する検討を協議体の場を活用し行っている地区も複数ございます。 市におきましては、共生社会実現のため、これまで協議体の場から生まれたアイデアや取組を具体的に実現し、本人、世帯が有する複合的な課題を包括的に受け止め、断らない包括的な支援に取り組んでいるところであります。 一方で、支援を必要とする住民が制度の狭間で抱える多様で複合的な地域生活課題への対応が必要であると捉えていることから、今後はこうした課題の現状を整理し、課題が複雑化しているケースに対する取組方針などについて、総合計画後期基本計画への反映を検討してまいりたいと考えており、引き続き支援関係機関と連携を進めてまいります。 以上をもちまして答弁といたします。
◎福祉部長(千葉恭一君) 議長。
○議長(福田利喜君) 福祉部長。 (福祉部長 千葉恭一君登壇)
◎福祉部長(千葉恭一君) 市の食育推進基本計画につきまして、命により福祉部長からお答えいたします。 初めに、健康、食文化の伝承における食育施策の現状と課題についてであります。本市では、平成28年度に食育推進基本計画を策定し、全てのライフステージに応じた食育の推進、地域の特性や食文化を生かした食育の推進、地域の人やつながりに根差した食育の推進を3つの柱とし、健康、子ども・子育て、学校、農林水産、商工観光等の各分野で特色を生かした取組や協働した取組を行っているところであります。 特にも次世代を担う子どもたちへの食育は、心身の健全な発達や豊かな人間性を育む基礎となるものと捉え、各分野で連携を図りながら取組を推進しているところであります。 また、食や生活の多様化により、地域の郷土料理が失われつつある現状から、食文化の伝承についても子どもたちを通じた取組を重点とし、農林水産分野と学校等での連携により、体験や郷土料理を食べる機会を提供しており、各分野で計画に沿った取組を実施しているところであります。 健康課題といたしましては、データヘルス計画に関する答弁でも述べましたように、メタボリックシンドローム該当者及び予備群該当者率の改善が図られない実態があり、食育推進基本計画においても学童期からの生活習慣病予防として、バランスのよい食事と規則正しい食習慣を育むこととしているところであります。 これらの課題解決に向けて、食育推進基本計画が来年度を最終評価年度としておりますので、中間評価以降の現状と課題を洗い出し、次期計画で効果的な取組を推進してまいります。 次に、安心、安全な地元食材の利用に係る市民への周知と供給の増加についてであります。安心、安全な地元食材の利用については、食品安全環境保全など、農業者が自らの生産工程を点検、改善する取組である農業生産工程管理、いわゆるGAPについて、たかたのゆめ生産者が実践しているところであり、たかたのゆめブランド化研究会においては、会員が随時岩手県版GAPの認証を受けていることから、このような取組について広報等で市民に周知してまいりたいと考えているところであります。 また、地元食材の利用促進については、昨年度地域経済循環の調査に取り組んだところですが、今年度から市内小中学校の学校給食の米飯を全てたかたのゆめに切り替え、児童生徒からも好評を得ているところであり、生産農家の意欲向上による好循環とともに、保護者をはじめとする市民へも徐々に浸透していると感じているところであります。 生産、販売者を増やす方向性についてでありますが、農作物は常に気象の変動や病害虫、雑草、土壌環境などの影響を受けることから、生産者は品質や収量に支障が出ないよう、適宜生産過程で認められている肥料や農薬なども使用して収穫量の増加や農作物の効率化が図られているものであります。 一方で、化学肥料や農薬を使用しない有機農業は、我が国では気候が温暖で多雨多湿なため、病害虫や雑草の発生とコスト及び販売価格への転換が課題と認識しております。 農林水産省が本年5月に策定したみどりの食料システム戦略においては、生産能力向上と持続性の両立をイノベーションにより実現し、有機農業の取組面積を25%拡大する等の目標を掲げていることから、市といたしましてはスマート農業の実践による実現性等を含め、国、県の動向に注視するとともに、オーガニックランド等と連携し、この地域に合った有機農業を検討してまいりたいと考えております。 次に、食育政策としての今後の方向性についてであります。農林水産省が策定した第4次食育推進基本計画においては、生涯を通じた心身の健康を支える食育の推進、持続可能な食を支える食育の推進、新たな日常やデジタル化に対応した食育の推進を重点項目とし取組を推進していくこととされております。 このうち、現在の市の食育基本計画においても、ライフステージに応じた食育、地域の特性や食文化を生かした活動、地域の人やつながりに根差した取組などを推進しておりますが、今回の国の基本計画に示されている食品の製造、加工、流通、販売などの分野は、食育としての取組が少なかったところであります。 また、食品ロス削減や食品リサイクルなどは、個別のフードロス削減等の取組を行っているところでありますが、現計画にはないところであります。 このようなことから、次期食育基本計画におきましては、これらの分野との連携を図れるよう、今後庁内はもとより、関係機関などとも連携し方向性を検討し、より実効性のある計画を策定してまいりたいと考えております。 以上をもちまして答弁といたします。
◆1番(木村聡君) 議長。1番、木村聡。
○議長(福田利喜君) 木村聡君。
◆1番(木村聡君) 初めに、再質問させていただきます。 共生し支え合う地域のデザインについて伺えたらと思っています。高齢者の鬱傾向が40%かつ調べますと閉じ籠もりの傾向の方も21%というようなところで、そこの背景には社会的孤立みたいなものがあるのかなというふうに思っています。市のほうでは、アウトリーチ策なども実施されていらっしゃるとは思いますけれども、鬱傾向40%、閉じ籠もり傾向21%というこの現状に対してのアウトリーチ策をどのくらい効果を発揮しているかというような、その分析についてはいかがでしょうか。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎福祉課長(佐々木学君) 議長。
○議長(福田利喜君) 福祉課長。
◎福祉課長(佐々木学君) 福祉課長からお答えいたします。 今回第8期計画を昨年度策定したところでございますが、そうした中で高齢者を取り巻く状況やニーズ調査等も調査をさせていただいたところでございます。そうした中で、やはり物忘れや鬱傾向、それから認知症に対する予防や支援対策等が今後の課題だということで、市のほうでも考えているところでございまして、今後アウトリーチとか、これから分析ということになりますので、まだ分析をしていないところですが、そうした鬱傾向とか、そういう物忘れの方につきましては、早期受診に向けた支援施策とか予防対策、それから閉じ籠もり等の予防への多角的なアプローチ等について、今後進めてまいりたいと考えているところでございます。
◆1番(木村聡君) 議長。1番、木村聡。
○議長(福田利喜君) 木村聡君。
◆1番(木村聡君) 答弁のほうでも、様々な相談体制を用意しているという話であったりとか、訪問型のアウトリーチ、それをさらにこの後分析するというような話もいただきました。私思うに、相談体制であったり訪問してコミュニケーションを取ることプラス実際に出てきていただいて、社会の下の受皿に、そこに参加する、あるいは参加するようなお手伝いをするということが重要かなと思っています。調べますと、こういうの社会的処方というふうに言うそうです。お医者さんであればお薬を処方する。一方で、社会的処方というのは、孤立対策が進んでいるイギリスで言われていることなのですけれども、お薬ではなくて、社会とのつながりを処方というか、御案内する。趣味に応じて、手芸が得意だったら手芸教室を御案内すると、そういったことで本質的な地域との接続をさせるということが重要だという概念があるそうです。 これに関して、市民活動というのも、そういったいろんな社会的な孤立というか、いろんな一人一人の受皿となって、社会参加としての意義が市民活動にあると思います。なので、ごめんなさい、多様な人が参加するとか、ますます新しい人が参加するということに市民活動の意義かあるというふうに思うのですけれども、そういったことを近々作成されるだろう市民協働方針であるとか、そういったことに入れていくということに関してはどうお考えでしょうか。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎市長(戸羽太君) 議長。
○議長(福田利喜君) 市長。
◎市長(戸羽太君) 私どものまちは、ノーマライゼーションという言葉のいらないまちを目指すということでありますから、今議員から御指摘のような、寂しい思いをされている方が少しでも減っていただくように努力をしていかなければいけないと思っています。 高齢化率については、現状で考えると当然、残念ながらでありますが、上がっていくであろうというふうなことを思っている一方で、やはりこの間東日本大震災があったこと、それから現在で言えばコロナというものがあって、議員の皆さんも同じだと思いますが、やはりなかなか前向きになりづらい環境があるということも一つ気にしているのだろうと。 今の現状を分析すればそういうことだと思うのですが、今御指摘をいただいたように、やはりこの地域の社会問題としてそういうことが現実としてあるわけですから、様々なアウトリーチ、様々な手法によって一人でも多くの方が社会参加していただける、そういうまちを目指すというのがノーマライゼーションという言葉のいらないまちの一つの指針でありますので、ぜひそういったところも考慮しながら、今後計画等をつくっていきたいと、そのように思っております。
◆1番(木村聡君) 議長。1番、木村聡。
○議長(福田利喜君) 木村聡君。
◆1番(木村聡君) 今の社会のいろんな人を包摂するために、様々なことを各関係部を超えて総合計画のほうで位置づけるなんていう話も最初の答弁でいただきました。私重要だと思っているのが、例えば高齢者の方向けのサロンだと高齢者の方がいらっしゃる、対象にする方が集まるようなサロンのみならず、多様な方が来る受皿というのもしっかり用意しておくことが重要だと思っています。 例えばなのですけれども、子ども食堂は、子ども食堂という名前のとおり、もちろん子ども向けのものではあるのですけれども、本当であればいろんな方が来てオーケーなもの、それを改めてしっかりアピールすることもですし、そういう子ども食堂などをはじめとした多世代の交流拠点というものを設けることで、先ほど市長がおっしゃった、いろんな人を巻き込んで、ごちゃまぜにして、ノーマライゼーションという本市のスローガンを実現するというようなことを計画のほうにしっかり位置づける、今ある施策をそこの目的下に対して位置づけるということについてはどうでしょうか。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎福祉部長(千葉恭一君) 議長。
○議長(福田利喜君) 福祉部長。
◎福祉部長(千葉恭一君) 福祉部長からお答えいたします。 今様々交流拠点でありますとか、そういう居場所とか交流する場というお話がありましたが、まず1つは、そういう拠点も必要だと思いますけれども、まず地域でそういう地域、もしくは自分に合ったところに行けるポイントが必要であろうということに思います。市のほうでは、はまかだマップというものを作成しまして、これは公開しているところは、どなたでもいいですよというようなところもありますので、そういう自分が行きたいところを選んで行ける、そういうのを周知してまいりたいと思います。 また、先ほどありました、子ども食堂といいますか、そういう拠点なども、今後周知、大分前から活動はしていますが、コロナで活動を休止しているところもありましたけれども、そういうところの周知も、市長も私も行ってみましたけれども、非常に各年代、それからいろんな国籍と言うのも変ですけれども、外国の方を含めていろんな方も来ているところはありましたので、そういうところも周知してまいりたいというふうに考えてございます。
◆1番(木村聡君) 議長。1番、木村聡。
○議長(福田利喜君) 木村聡君。
◆1番(木村聡君) ありがとうございます。人生100年時代において、社会としてもですし、自分自身が持つ家族の形というのもどんどん年を追って変化していくというふうに思います。現在ですと、市の高齢者で単独世帯の割合が18%で、市で言えば単身世帯の方がざっくり3割強ぐらいいらっしゃるというのが現状です。常々パートナーシップ制度みたいな話を今までは提言してまいりましたが、本当に困ったときに、この御近所さん同士は家族に準ずる関係なのですということを行政としてしっかり示す。これは、パートナーとか結婚とかという話というよりも、何かファミリーシップというものなのではないかなというふうに思います。 後期計画の話にちょっと言及したいのですけれども、そういった本当に困ったとき、入院とか災害のときとかにこの人たちは、この御近所さん同士、お互いを認めている方同士は家族に準ずるものなのだということを市のほうでも認めるというような施策というか計画が重要なのではないかなというふうに思うのですけれども、考えをお聞かせいただけたらと思います。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎市長(戸羽太君) 議長。
○議長(福田利喜君) 市長。
◎市長(戸羽太君) 今現在で言うと、社会福祉協議会さんのほうで後見人の制度等でお世話をいただいているという経緯がございます。私もこの間木村議員からも様々な、ジェンダーの話も含めて、このパートナーシップ制度については内部でもいろいろ研究させていただいていますが、陸前高田市のようなところであれば、そういった方々も含めてのパートナーシップ制度、要はやはり例えば家族に準ずるというのが必要な場合というのは社会的にはたくさん出てくるわけです。例えば入院をしている方にお見舞いに行く、家族ではないでしょうと言われて断られてしまう。でも、身寄りがない方だっているわけですし、そういうことを考えるときに、後見人制度もいいのですが、ちょっとハードルが高いと感じてしまう方もいらっしゃるかな、あるいはそういった方をなかなか見つけづらい方もいらっしゃるのかなということを考えたときに、この地域でしか通じないかもしれませんが、そういったパートナーシップ、あるいはそういうファミリー制度みたいなものは非常に大切になってくるであろうと考えていますので、ぜひ前向きに我々としても研究させていただきたいと思いますし、また議会の中でもいろいろと御議論いただければというふうに考えているところでございます。
◆1番(木村聡君) 議長。1番、木村聡。
○議長(福田利喜君) 木村聡君。
◆1番(木村聡君) 本市は、私自身もそうだったのですけれども、単身で引っ越してきて、移住をしてきた仲間同士がシェアハウスをしているというような、家族に準ずる形もありますし、この間デマンド交通という便利なものがあって、登録してみたらいかがということをお伝えしたときに、では隣のおばあちゃんも登録してもらおうかしらという話があったのですけれども、でも家族ではないから、登録私はできないねといったことで一手間二手間かかるみたいなのがあるので、こういったところからも、市の中では家族に準ずる人たちなのですよということが認められていくといいなというふうに思っております。 次の質問に移りたいと思います。運動習慣から成る市民の健康増進のところです。市のほうも様々なイベントとか、民間事業者さんも催物をやっていらっしゃると思います。一方で、コロナ禍があと数年は続くのではないかなと思ったときに、イベントに人を集めるということのみならず、個人個人が自発的に健康に取り組んでいくような、そういうことを促していくことはとても重要なのではないかなと思います。なので、今までイベントをつくるということ以外に加えて、もっと市民一人一人が自主的に運動してくださいよということを動機づけるような施策が重要かなと思うのですけれども、そこについて考えを聞かせていただけたらと思います。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎市長(戸羽太君) 議長。
○議長(福田利喜君) 市長。
◎市長(戸羽太君) 施策ということも大切ですが、もともと震災前は、例えば高田松原のところにはランニングコースがあったり、あるいは防潮堤の脇のところにちょっと柔らかい地面になっていて、皆さん走っておられたりする人たくさんいらっしゃるわけなのです。ただ、震災があって、そういう環境がなくってしまったと。今現在、先ほどのウオーカブルゾーンというお話もありましたけれども、そういった場所というのはだんだん、だんだんできてきたな、あとはやはりそこを利用していただけるように、あるいは市民の皆さんが率先してそういう活動をしていただけるように、我々として工夫をしていかなければいけないなと。 先ほどの議員の御質問を聞いていて、ウオーカブルゾーンとか、ウオーカブルゾーンというのはみんなが理解してくれるかどうか分かりませんけれども、そういうゾーンを改めて指定をして、この場所はこういう利用をしていただいて構わないのですよというようなことをPRすることによって、まちに人が出てきていただいたり、あるいは今の復興祈念公園内をもっとにぎやかな形にするとか、そういうことにもつながっていくだろうということですので、ちょっと内部で検討させていただいて、皆さんが外で日中に、日頃体を動かす習慣にひもづけられるような、きっかけになるようなことを少し考えてまいりたいというふうに思っております。
○議長(福田利喜君) 総務部長。
◎総務部長(戸羽良一君) 総務部長よりお答えいたします。 庁内の部課長で組織する会議の中で、それまで、昨年度までやっていた業者さんについて評価し、更新ということの結論に至ったところでございます。
◆3番(大和田加代子君) 議長。3番、大和田加代子。
○議長(福田利喜君) 大和田加代子君。
◆3番(大和田加代子君) 平成19年の総務省が発表した民間委託の推進等に関する研究会報告書には、民間委託等における競争環境の維持、民間委託等の推進により効率的な行政を実現するためには、公共サービスの提供に競争環境を確保することが必要であり、民間事業者が定期的に入れ替わる機会が担保されていることが重要であるということが書かれています。公開にしないで、内部で決定したということの理由をお聞かせいただきたいと思います。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎総務部長(戸羽良一君) 議長。
○議長(福田利喜君) 総務部長。
◎総務部長(戸羽良一君) 総務部長よりお答えいたします。 当初の期間が2年間だということと、その2年前にプロポをやったときに、応募業者が1社だったということ、県内あるいは自治体でも、さっき言った窓口だけの委託というのはやっているのですけれども、包括的な委託となるとやっている業者さんがいないということで、そのときも1社でございました。今回全国の状況を見て、そういう業者さんが増えているのかということで、ちょっと聞きながらやったのですけれども、そういう業者さんは増えておりませんでした。むしろ今やっている共立メンテナンスのほうが秋田とか遠野市とか、東北のほうでもそういった包括業務をやっていたということで、どっちかというとそういった競争性は確かなのですけれども、やっている業者さんがまだいないということですので、今後全国的にこういう業者さんが出てきて、包括業務を請け負えるという業者さんが来れば、そういった形でまた改めてプロポをやって、業者選定ということもあろうかと思います。また、その際は、やはり社員を引継ぎとか、そういった特殊な仕様ということになると思いますので、そういった部分についてはちょっと十分注意しながらやっていきたいなと思っております。
◆3番(大和田加代子君) 議長。3番、大和田加代子。
○議長(福田利喜君) 大和田加代子君。
◆3番(大和田加代子君) それでは、事務事業評価について質問させていただきます。 市民モニター制度についてなのですが、最後ちょっとだけ考えてくださるような御発言をいただいたので、実は友好都市である名古屋市さん、あそこでやっているモニター制度が非常に楽しくて、スマホでできるモニター制度をやっております。もちろん都市規模も違いますし、それなりお金もかかることかもしれませんが、ネットでできるということで、非常に幅も広く、10代から、参加している年代層も広いです。1年間に10回行う市政モニターで、項目を非常に絞って、毎回1項目、1か月に1個、これを市民から意見を聞くということをやっていて、それも全て公開しております。今後ぜひ市民の意見を聞く、確かに市長直送便というのはすばらしい制度だと思いますが、市民みんなが何かについてではなくて、1つのことについて市民がどう考えているのかという観点からぜひモニター制度というものを導入を前向きにお考えいただければと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎市長(戸羽太君) 議長。
○議長(福田利喜君) 市長。
◎市長(戸羽太君) ただいま名古屋市さんのお話、御紹介をいただきましてありがとうございます。名古屋市ぐらいの大きさになれば、これは今日議会で何が議論されたとか、そういうことは分からないのかもしれません。陸前高田市、今1万8,000人の人口で18名の議員さんがいらっしゃるのです。我々とすると、まず第一義的には、議員さんたちの声が市民の皆さんの声だという前提でこの間も行政運営をさせていただいている、ここが一番大きなところだというふうに思っています。もちろん市政懇談会などもこれからやっていかなければいけないですし、市長直送便などで意見もいただいています。事務事業評価そのものは、私も関わってきた経緯がありますが、平成17年からという話になっていますけれども、平成19年辺りにはもう本当に財政が大変で、市職員の給料もカットしていたのです。一応形は自主的にカットしていただいたということにはなっていますけれども、それぐらい厳しかった。それから、行政改革の推進室をつくるぐらい、そういう担当課をつくっていろいろと経費を削減していかないと、役所がもたない、まちがもたないということにもなっていたような状況だったわけです。そのときですから全事業について、それこそ道路1本について、その有効性とかやる必要があるのかという議論があったのだろうというふうに思っているわけであります。 モニターというのは、この人口の中でモニターを選ぶと、もうその人の考えが市民の考えとなってしまう、そこが非常に危険だと。統計学的にも、これぐらいの人口規模で数人のモニターの人の意見が市民の意見ですよというのは非常に危険だと私は思っていますので、ぜひ議員の皆様方も地域の声を集めていただいて、議場だけではなく、いろいろなところで市民の声をお伝えいただければ、我々としてはそこを尊重させていただきたいと、そのように思っているところでございます。
○議長(福田利喜君) 以上で3番、大和田加代子君の一般質問を終わります。
○議長(福田利喜君) この際、暫時休憩いたします。休憩時間は10分程度といたします。 午後 2時19分 休 憩 午後 2時27分 再 開
○議長(福田利喜君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を継続いたします。 14番、藤倉泰治君。 (14番 藤倉泰治君登壇)
◆14番(藤倉泰治君) 一般質問を行います。 1年半に及ぶ
新型コロナ感染のパンデミック、岩手県内の感染も6月議会の段階とは比べ物にならないほどの危機的状況の中で、その中での9月議会になりました。しかし、その9月議会の開会日の9月3日、菅首相は退陣を表明してしまいました。 今回のコロナ危機は、日本社会が抱える矛盾を明るみにし、国民の命を最優先に守るかどうかという政府の危機管理に対する基本姿勢を問うものとなっています。 第1に、
新型コロナ感染爆発と菅内閣のコロナ対策について伺います。今年7月の4回目の
緊急事態宣言発令後、オリンピックの開催強行によって感染が爆発的に急拡大しました。入院できずに自宅療養の拡大など、医療費崩壊が始まっています。 これまで専門家の意見や科学を無視し続け、国民に説明もなく、聞く耳も持たず、国会も2か月半以上開いていません。コロナ対策にも自己責任論を持ち込み、入院させないで自宅療養を押しつけ、飲食店や国民への補償が持続化給付金や定額給付金、昨年1回だけでした。この状況は、安倍内閣と菅内閣がもたらした失政による人災であり、菅政権のコロナ対策に重大な欠陥があると思います。 そのことによって、本市においても市民の命と暮らし、地域経済に関わる深刻な影響が広がっています。菅内閣のコロナ対策に対する市長の考えはどうでしょうか。 こうした国の無為無策と言われるコロナ対策の下で、住民と直接的に関わり合う都道府県及び市町村の政策的な判断が一層重要になっていると思います。岩手県の
緊急事態宣言発令、政府への
まん延防止等重点措置適用の申請という経緯もありましたが、県内及び市内での感染拡大と医療逼迫という現局面についての認識はどうでしょうか。また、改めてコロナ危機に立ち向かう市長の政治姿勢について答弁を求めます。 第2に、令和2年度決算の特徴と地方創生臨時交付金の活用について質問いたします。歳入総額708億円、歳出総額642億円、実質な収支7億9,000万、実質単年度収支12億3,000万円余の一般会計決算書が示されました。復興期間10年の最終年度の決算であり、新たに新型コロナ対策も加わっています。その決算について、今回の決算について特徴的なことや主な事業の成果、今後の課題はどういうところにあるのでしょうか。 その上で、本市の中長期的な財政見通しや持続可能な財政運営を考えた場合に、今回の決算状況からどのようなことが明らかになっているのでしょうか。私は、これまで10年間の決算を通して、財政運営で大変評価できるというふうなことは、毎年度財政調整基金への積立て、残高が総額50億円近くになっています。復旧、復興の大規模な財政出動があった中で、市債の発行を抑制しながら、年度末残高を134億円にまで縮減してきたことが挙げられると思います。全国どこでも経験のない未知の財政運営の中での大変な努力に敬意を表したいと思います。この経験と実績は、今後にも生かされるのではないでしょうか。今回の決算書から、今後の財政運営のために明らかになることについて答弁を求めます。 今回初めて総額25億円を超える
新型コロナ感染症対策が決算書に載りました。市独自のコロナ対策は、地方創生臨時交付金の活用によって実施されていますが、その成果はどうだったのでしょうか。また、今年度の交付状況と本市の活用方針はどうでしょうか。 第3に、広田湾産イシカゲガイ生産と今後の事業展開について質問いたします。本市のイシカゲガイについて、まち・ひと・しごと総合戦略では、国内外の消費者への情報発信、知名度向上、漁家の安定的な収入確保が掲げられ、市の生産振興計画では、2017年の水揚げ量実績68トン、2023年の目標100トンとなっています。昨年も今年も、貝毒やコロナ禍による大きな影響を受けています。しかし、漁業者の懸命の努力が続けられ、オンライン販売や道の駅高田松原での物販などに取り組まれているようであります。広田湾産イシカゲガイの生産、水揚げ、販売の目標達成状況及び現状と課題はどうなっているのでしょうか。また、省力砂詰め機械導入補助などの市の支援策の実績はどうでしょうか。 広田湾産イシカゲガイは、幻の貝と紹介されていますが、30年近くにも及ぶ養殖開発の努力や2度の津波被害、つまり大震災津波とそのちょうど1年前のチリ地震津波で、イシカゲガイの本格的養殖がこれからというときに、壊滅的な被害も受けました。私もあのとき、湾内に発泡スチロールがいっぱい浮かんでいたことを思い出しますが、2度の津波を乗り越えてきた歴史的な経過、まさに苦難の歴史があると思います。こうしたことからしても、本当に誇ることのできる本市の特産物と思います。 また、最近では、ホタテ養殖から新たにイシカゲガイの養殖を始める漁業者もいると聞いています。コロナ禍の出荷減少に負けないような生産体制、消費及び販売体制に対する市の支援が特に今重要になっていると思います。市の今後の考えについて答弁を求めます。 以上を申し上げ、この場の質問といたします。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎市長(戸羽太君) 議長。
○議長(福田利喜君) 市長。 (市長 戸羽太君登壇)
◎市長(戸羽太君) 藤倉泰治議員御質問の
新型コロナ感染爆発と菅内閣のコロナ対策につきましてお答えをいたします。 初めに、菅内閣のコロナ対策についてであります。昨年1月に国内で初めて新型コロナウイルスの感染が確認されて以降、同年4月には初の
緊急事態宣言が7都府県に出されましたが、現在においても21都道府県に出された状況であり、感染者数はいまだ収束することなく、岩手県におきましても累計患者数が3,200人を超える状況であります。 この間政府では、感染対策と社会経済活動の両立を目指し、様々な対策が行われてきたところであります。まず、感染対策につきましては、新型インフルエンザ等対策特別措置法を改正し、特定の区域が属する都道府県において、感染が拡大するおそれがあり、それに伴い医療提供体制・公衆衛生体制に支障が生ずるおそれがあるときに蔓延を防止するため、
まん延防止等重点措置を設けることで、
緊急事態宣言に及ぶまでに飲食店などに時短営業を要請するなどの対策を可能とするものでありますが、
緊急事態宣言との違いなどが国民に広く理解されていない状況が見受けられるところであります。 また、感染力の強いデルタ株の出現により、感染収束の出口が見えず、国民の多くはコロナ疲れや自粛疲れを感じていることから、感染対策への協力に消極的な人々が多くなることを危惧しているところであります。 このような状況下から確実に感染収束の出口に向かうためには、ワクチン接種が重要でありますが、これまでに国から示されたワクチン供給スケジュールの変更や自治体への配分基準の見直し等があり、接種を担う市町村では、混乱が生じたところであります。 また、接種後の副反応などについての情報が多く発信されなかったことから、一部で誤った情報が流れ、接種を見送る方が出たとの報道を承知しているところでございます。 政府においては、迅速に希望する国民全員がワクチン接種を受けられるよう環境を整えるとともに、ワクチン接種後に発生した重大な副反応事案を公表し、国民が安心して接種できるよう努めていただきたいと考えているところであります。 また、同時に治療薬の開発も重要であり、点滴で使用する薬剤だけではなく、軽症の段階から服用できる飲み薬の開発を早急に行う必要があることから、政府は積極的に製薬メーカーの開発支援を行うべきであると考えているところであります。 次に、経済対策についてでありますが、政府は
新型コロナウイルス感染症緊急経済対策を公表し、新型コロナウイルス感染拡大を防止するとともに、感染拡大の影響を受けている地域経済や住民生活を支援し、地方創生を図るため、地方公共団体が地域の実情に応じてきめ細やかに必要な事業が実施できるよう、
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を創設したところであります。 本市におきましても、臨時交付金を活用し、市内の宿泊業や飲食業等の事業者に対する経済支援や学生を持つひとり親緊急支援事業の財源に充当したところであります。 しかしながら、1年半以上も続くコロナ禍において、経済状況は感染が急拡大している都市部と同様に、感染が比較的抑えられている地方におきましても疲弊し、厳しい状況であることから、政府に対しましては地方経済も適切に把握し、実情に合った支援を実施するよう求めてまいりたいと考えているところであります。 また、コロナウイルス感染収束後におきましては、すぐに思い切った経済対策を打ち出し、特に影響が大きい飲食店や観光業をはじめ、全ての産業においてV字回復を実現することができる事業を実施し、経済を確実に回復基調に乗せることができるよう、今から準備をお願いしたいと考えているところであります。 最後に、コロナウイルスとの闘いは、残念ながら当面の間続くことが予想されることから、政府は感染収束に向けた出口戦略をしっかり描き、国民に対し分かりやすいメッセージを出していただくことを希望すると同時に、コロナ禍で苦しむ人を決して誰一人取り残すことのないよう努めていただきたいと考えているところであります。 コロナ危機に立ち向かう私の政治姿勢についてであります。全国の感染拡大が収まることなく、出口の見えないまま国内の感染者数は今年1月に累計150万人を超え、現在21都道府県に
緊急事態宣言が出されている状況であり、本市におきましても感染拡大の波は押し寄せ、先日クラスターが発生したところであります。 私は、市民の生命と健康を守ることが最も大切であると考え、これまでも感染対策の徹底を市民の皆様にお願いするとともに、国や県と連携し対応に当たってまいりました。 市内において、感染拡大を防ぐためには、検査体制の充実とワクチン接種が重要であると考え、感染者を早期に発見するための抗原検査キットを準備し、クラスターの発生を防ぐ体制を整えると同時に、ワクチン接種につきましては、希望される市民の方ができるだけ早く接種が完了するよう、努力をしているところでございます。 また、感染された方への誹謗中傷は絶対に許されることではなく、度々発信しております私のメッセージの中におきましても、重ねて市民の皆様に冷静な行動をお願いしているところであります。 一方、経済対策も感染対策と同様に重要であると認識しており、市内で苦しんでおられる市民の方や事業者に対し、きめ細やかな支援を継続し、実効性のある対策を実施するために、引き続き必要な支援を国や県に要望してまいりたいと考えております。 震災から10年が経過し、ようやく復興が目に見える形となってきたところで、突然襲われたコロナウイルスの猛威でありますが、市民一丸となり、この難局を乗り越えなければならないと思っていることから、今後におきましても今まで以上に知恵を振り絞った対策を講じることで、市民誰一人取り残すことのないよう努力してまいりたいと考えているところでございます。 以上をもちまして答弁といたします。なお、その他の御質問につきましては、担当部長から答弁をさせていただきますので、御了承願います。
◎総務部長(戸羽良一君) 議長。
○議長(福田利喜君) 総務部長。 (総務部長 戸羽良一君登壇)
◎総務部長(戸羽良一君) 令和2年度決算の特徴と地方創生臨時交付金の活用につきまして、命により総務部長からお答えいたします。 初めに、令和2年度決算の特徴、成果及び課題についてであります。令和2年度一般会計決算額は、歳入が約708億円、歳出が約642億円となっており、震災後のピークであった平成25年度決算と比較した場合、おおむね半減したものの、震災前の本市の決算と比べれば約6倍の規模であり、昨年度に引き続き大きな決算規模となったところであります。 令和2年度の特徴といたしましては、普通建設事業費と災害復旧事業費を合わせたいわゆる投資的経費が約436億円となり、決算総額の6割以上を占めていることから、第1期復興・創生期間最終年度において、復旧、復興事業の完遂を目指した事業推進が図られたものと考えているところであります。 また、投資的経費という金額の成果に加え、令和2年度におきましては市民文化会館の開館や高田松原運動公園の開園、市役所新庁舎の完成など、目に見える形でまちの復興が進んでいる様子を市民の皆様に直接感じていただけたことも大きな成果であったものと考えているところであります。 しかしながら、一方で
新型コロナウイルス感染症の影響により、悪化の傾向を続ける市内経済に対応すべく、国庫支出金等も活用しながら、市内事業者の支援など、各種施策を行ったところであります。特にも本市の実情に鑑みた施策を実施するため、国庫支出金である新型コロナウイルス対応地方創生臨時交付金や県支出金である
新型コロナウイルス感染症対策市町村総合支援事業費補助金を活用しながら、
新型コロナウイルス感染症対策中小企業緊急経済支援事業や
新型コロナウイルス感染症対策中小企業持続化支援事業などの本市独自の施策を展開してきたところであり、これらについても今回の決算の特徴及び成果であると認識しているところであります。 令和2年度決算そのものにつきましては、形式収支から翌年度に繰り越すべき財源を除いた実質収支が約8億円のプラスとなり、昨年度に引き続き一定規模の実質収支の黒字を計上することができたことに加え、財源調整分としての財政調整基金からの繰入れも行わなかったことから、継続して安定した財政運営が図られたものと認識しているところであり、現時点におきまして特段の課題といったものは感じていないところであります。 しかしながら、今年度以降、投資的経費を中心に大きく規模が減少すると見込まれることから、今後の課題としまして安定した財政は堅守するとともに、
新型コロナウイルス感染症対策や突発的な災害などにも適宜適切に対応しながら、必要な投資的経費につきましては一定程度確保し、住民サービスのさらなる向上を見据えた行財政運営を行ってまいりたいと考えているところであります。 次に、今回の決算状況と中長期的な財政見通しについてであります。今回の一般会計決算における収支でありますが、歳入歳出の差引きである経常収支が約66億円、そこから翌年度に繰り越すべき財源を除いた実質収支が約8億円となったところであります。 実質収支の約8億円の2分の1につきましては、今年度において財政調整基金に積み立てることとしており、残りの2分の1は今年度の財源として活用できるものであることから、安定的な財政運営を見据えることができる決算であると分析しているところであります。 一方で、当市の一般会計決算額は、多少の増減はあるものの、平成25年度をピークに減少してきており、令和3年度当初予算が約183億円であることを鑑みれば、今年度の決算額は大きく減少することが見込まれることから、これまでどおりの規模の実質収支の黒字は望めないものと認識しているところであります。 次年度以降につきましても、人口減少等により市税収入等の大幅な増加は難しいものと予測されることから、徐々に決算規模は減少するものと見込んでいるところでありますが、限られた財源の中で、将来を見据えて財政調整基金や市債管理基金等の一定の基金残高の確保を図るとともに、安心、安全で魅力あるまちづくりを確実に進めていくことができる持続可能な財政運営を経営感覚を持ちながら行ってまいりたいと考えているところであります。 次に、地方創生臨時交付金の活用の成果と今年度の交付状況、活用方針についてであります。令和2年度における
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金につきましては、国の3度にわたる補正予算により4兆5,000億円が確保され、各地方公共団体の実施計画に基づいて配分後、それぞれの実情に応じた取組に活用されております。 令和2年度における本市への配分額は5億282万3,000円で、実施計画に掲載した46事業のうち、令和3年度に繰り越した5事業を除く41事業を実施したところであります。 事業の実施に当たりましては、市内事業者の方々や市民の皆様が求めているニーズを的確に把握しながら、スピード感を持って市内経済の活性化や市民生活の支援など、必要な施策を実施してきたところであります。 事業の成果といたしましては、マスク、消毒液などの確保による感染防止対策、テレワーク、オンライン教育のための環境整備など、新しい生活様式への対応や意識の浸透が図られたほか、市内事業者の売上減少に対する支援、農林水産物の取引減退の影響を受けた生産者への支援などによる経営の継続、雇用の維持、商品券の発行による市内経済の活性化、低所得世帯への生活支援など、経済活動の維持、継続や市民の暮らしの支えに一定の効果があったものと考えております。 また、令和3年度におきましては、21事業の実施を計画し、1億8,600万円の地方創生臨時交付金の交付決定を受けているところであります。 感染の収束の見通しが厳しい状況下ではありますが、感染症の拡大防止はもちろんのこと、市内事業者の経営継続に対する支援や農林水産物の流通拡大、市内消費の喚起など、市内経済活性化を中心に、引き続ききめ細やかな市民の生活支援に取り組むとともに、収束後を見据えた市内宿泊、周遊、消費の促進についても意を用いてまいりたいと考えているところであります。 以上をもちまして答弁といたします。
◎
地域振興部長(阿部勝君) 議長。
○議長(福田利喜君)
地域振興部長。 (
地域振興部長 阿部勝君登壇)
◎
地域振興部長(阿部勝君) 広田湾産イシカゲガイの現状と今後の事業展開につきまして、命により
地域振興部長からお答えをいたします。 初めに、広田湾産イシカゲガイの現状と課題及び市支援策の実績についてであります。広田湾産イシカゲガイにつきましては、本市が全国に誇るオンリーワン食材として、まち・ひと・しごと総合戦略において年間100トンの水揚げ目標を掲げ、令和5年度までの目標達成に向け広田湾漁協と一体となりブランド化を進めているところであります。 近年の水揚げの状況についてでありますが、直近の令和2年度は、新型コロナウイルスの影響もあり、年間33トンの生産量にとどまったものの、本年度の販売目標は90トンであり、総合戦略の目標100トンには達しないまでも、震災前の平成22年度の37トンからは大幅に生産量が増加しているところであります。 また、単価につきましても、過去最高額であった令和元年度は、震災前と比較して2割以上上昇しているところであり、漁業者の懸命な努力が市場から認められ、評価された結果であると認識しているところであります。 イシカゲガイ生産における課題として、種苗の安定確保と砂詰め作業の省力化が挙げられておりましたが、種苗の安定確保につきましては、令和元年度から広田湾漁協において人工的な種苗採取の取組が始まり、今年度末を目標に現在順調に歩留り率の向上に係る試験が進められているところであります。 砂詰め作業の省力化につきましては、令和元年度に高速砂詰め機械の導入に対する補助制度を予算化し、市内4地区に全6台で、約1,000万円の支援を行ったところであり、漁業者の高齢化が進行する中にあって、今後の養殖作業になくてはならない設備として地域漁業者から好評を得ているところであります。 また、このほかに新たにイシカゲガイ養殖を始める漁業者に対しての養殖資機材等購入支援として、これまで4年間で約4,000万円の支援を行い、広田湾漁協及びイシカゲガイ生産組合と連携し、ブランド化による生産強化を図っているところであります。 次に、コロナ禍における今後の生産、販売支援についてであります。広田湾産イシカゲガイは、首都圏の外食産業を中心に需要が高く、生産量の大部分を豊洲市場に出荷してきたことから、新型コロナウイルスの影響による外食機会の減少が最も懸念されているところであります。 実際昨年度の販売実績でありますが、出荷量が前年比で約2割の減少、出荷単価も1割程度減少するなど、収入面で漁業者の生活に大きな影響を及ぼしているところであります。 この状況を受け、市といたしましては昨年度から独自の漁業者支援対策として、広田湾漁協による広田湾産水産物オンライン販売への支援や減収補填制度である特定養殖共済への掛金補助等により、2年間で総額1億3,490万円の水産業支援事業を実施し、基幹産業である漁業の経営継続を支援しているところであります。 今後についてでありますが、今年度は過去最高の水揚げが見込まれ、まち・ひと・しごと総合戦略に掲げる100トンの目標に迫りつつありますが、コロナ禍における
緊急事態宣言等の発令により、首都圏市場への引き合いが弱含みの状況にあることから、首都圏以外の関西、東海地方への販路開拓を進めるとともに、域内消費拡大のため市民向け、県民向けの消費喚起策を図るなど、広田湾漁協をはじめ岩手県とも連携し、この困難な状況を乗り切ってまいりたいと考えているところであります。 以上をもちまして答弁といたします。
◆14番(藤倉泰治君) 議長。14番、藤倉泰治。
○議長(福田利喜君) 藤倉泰治君。
◆14番(藤倉泰治君) それでは、質問を続けさせていただきます。 まず初めに、コロナ対策、国の政策等について話しましたが、私は特に本市は10年前の大震災に遭って、大きな災害があったときの行政の対応、首長の対応、それに比較して今の国の対応が、国民の命の問題、暮らしの問題に対する気持ちが非常に弱いということもあって、やっぱり今回のコロナも命に関わる問題、大震災のときもそれ以上の状況だったというふうに思うのです。そういう意味で、行政のリーダーの姿勢がやっぱり我々の教訓からも決定的だったのではなかったかなというふうに思うわけで、それに比べて非常に国のやってきたことは弱いというふうなことも、強く憤りも含めて感じるわけですが、そういうことで市長に政治姿勢を伺いましたが、10年前の大震災のときと重ね合わせて、再度お願いいたします。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎市長(戸羽太君) 議長。
○議長(福田利喜君) 市長。
◎市長(戸羽太君) 菅総理も退陣をされるということを表明をされていて、実際に10年前の震災のときもそうでありましたが、どこから手をつけていいか分からない、あるいは財政的なことも頭に入れながら、どこまでやっていいのか分からないというところで、菅総理もかなり苦悩されたのではないかというふうに思っております。 確かに我々の場合は、地方自治体でありますから、その上というか、相談するところは県も国もあるわけでありますが、なかなか国がその先に相談をするところもない、ましてや世界中がパンデミックということですから、大変御苦労されたのだろうなと思います。 ただ、今議員がおっしゃるように、やはり国民の命が関わっているときに、財政的な心配も当然とは思いますけれども、やはりそこは思い切った政策が必要であるというふうに思いますし、私は菅総理が悪いというふうには思わないけれども、一方でかじ取り役が複数人いて、やっぱり河野大臣がおっしゃること、西村大臣がおっしゃること、あるいは厚生労働大臣がおっしゃること、何かそれぞれが思いつきでお話をされているような気がしたりする、そういったところに国民の皆さんが惑わされたというか、どうすればいいのだというところで、非常に苦悩されたのではないかなというふうに思っています。 いずれ本当に危機管理という意味においては、私も大きなことは言えませんけれども、やはり思い切ったメッセージというか、方向性、これを出していただくということがまず1つ一番大切なことではないかなと、そんなふうに考えているところでございます。
◆14番(藤倉泰治君) 議長。14番、藤倉泰治。
○議長(福田利喜君) 藤倉泰治君。
◆14番(藤倉泰治君) 私も10年前のあのときの状況、庁舎もない、市民も備えもない中での本当に命と住まいを最優先に頑張ってこられた、そのことも改めて思い起こすわけでありますので、国政においてもそういった大震災の現地でのいろんな苦労をぜひ教訓としても生かしてほしいなというふうな思いであります。 次に、財政、決算についてお尋ねしますが、この10年間の苦労のある中で、非常に安定したという御答弁ありましたが、財政に到達しているなというふうに思うのです。この行財政の問題について、市長も施政方針のときには市民に分かりやすい行財政というふうなことも強調されていたように思うわけですが、やっぱりこれだけの苦労してここまで持ってきたい財政の内容を、図表や数字ではなく、うまく市民にも伝えながら、もちろんいい点もですし、それから課題、問題点も含めて伝えながら、お互いが今後の持続できるまちづくりに向けた協働をやっていくためにも、やっぱりこの間の本市の今の財政の状況を分かりやすく伝えることが私は非常に今こそ重要だというふうに思うのですが、いかがでしょうか。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎市長(戸羽太君) 議長。
○議長(福田利喜君) 市長。
◎市長(戸羽太君) 数字を示してもなかなか分かりづらいというふうにも思いますし、それを市民の皆様方にぱっと見て御理解をいただくというのは、すごく難しいことだろうというふうに思っています。やはり財政については、たくさんの方から御寄附をいただくように、我々としてもできるだけ皆さんからいただいた税金等、いわゆる補助金以外のところで、手出しが少ないようにということでやってまいりました。そういうことを本当は市民の皆さんにぜひ理解をいただきたいなと思うのです。例えば何かをするにしても、国において様々補助金があったりするわけです。ですから、これをやりたいな、これを買いたいなというときに、すぐにそこに飛びつくのではなくて、まずは多少時間がかかっても財源を探してきなさいという仕組みになっているわけです。 また、今新しい庁舎の駐車場にたくさん公用車が止まっているのですが、見ていただいて分かるように、もうほとんど頂き物であります。ああいったところもやはり、あの時点ではもう動けばいいとか、機能すればいいという大前提でやってきたわけです。ですから、これを言えばとかではなくて、もう全体として、とにかく経済をしながら、そして市民の皆様に対して使っていただく部分は、例えば国のお金も使わせていただいていますけれども、災害復旧等で施設が必要だと感じれば、やはりそこはやってきたということでありまして、そういうトータルのところを、どんな形で分かっていただけるかちょっと分かりませんけれども、御理解をいただくように、我々としても努力をしてまいりたいというふうに思っております。
◆14番(藤倉泰治君) 議長。14番、藤倉泰治。
○議長(福田利喜君) 藤倉泰治君。
◆14番(藤倉泰治君) 私もこれまで市長に財政の問題では財調基金が増えた、幾らかと。あるいは市の借金が減ったかどうかというふうなことで、一つの数字としてはいろいろ議論させてもらってきましたけれども、ただ貯金が増えればいいかと、そうではない。借金が減ればいいかというと、問題は市民サービスと市民のための仕事がどうなのかだというふうに思うので、貯金が増えればいいということ、単純には思わないのですが、ただやっぱり今の市の財政の内容を広報か何かで今まではやっているわけですけれども、もっとこれだけ中身のある、苦労もある、そういう決算でありますので、気持ちも含めて市民に率直に問題提起する、そういう方法が私はやっぱり、苦労されているわけですから、その辺の少しでも市民と共感できるような、そういう形に持っていけないのか、その辺どうですか、お願いします。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎財政課長(黒澤裕昭君) 議長。
○議長(福田利喜君) 財政課長。
◎財政課長(黒澤裕昭君) 財政課長よりお答えいたします。 大変難しい部分もございますが、確かに議員御案内のとおりでございまして、これまで効果的な財政運営に努めた結果、今般の決算の結果というところにもつながっているところでございます。毎年市の広報等で決算状況は確かにお示しをさせていただいているのですが、その中にあってできるだけ分かりやすくというところに意を用いて、数字よりは何をやったかというところに重きを置いて、市民の方に一目で分かりやすく写真でありましたり、簡単な説明書きでありましたりというところに注力して掲載をさせていただいてきたところはございます。ただ、そこで、全てそれで分かるかというと、そうとは思っておりませんので、今後難しい取組内容ではあるとは思いますが、引き続きこの財政の状況、そしてこれからの財政運営について、数字ではない分かりやすい形というのをちょっと検討させていただきながら、周知に努めてまいりたいと考えているところでございます。
◆14番(藤倉泰治君) 議長。14番、藤倉泰治。
○議長(福田利喜君) 藤倉泰治君。
◆14番(藤倉泰治君) 先ほどの議論の中で、事務事業評価の問題が出ましたけれども、それこそ財政問題こそ大事な問題だと思いますし、我々議員の仕事でもあるのではないかなというふうに思うのです。これだけやっぱり行政と議会がこの10年間取り組んできたことの内容を議員としても議会としても市民にやっぱり伝えていくというふうな、自らの問題としても受け止めながら、今後の改善を求めたいというふうに思います。 次に、イシカゲガイの問題についてお尋ねします。先ほどの御答弁の中で、市民にも県民にも知ってもらうということがあったのですが、これまでのまち・ひと・しごとの関係では、いかに販売を広げるかということが、市外のほうに目が向いていたと思うのですけれども、そういう意味では地元にというのは、非常にやっぱり地域循環の関係なのかなというふうにも思いながら感じました。それで、私2度の津波という話をしたのですが、やっぱり産業の関係といいますか、漁業の関係でいけば、やっぱりイシカゲガイはある意味では一本松と同じような存在ではないかなというふうに思うのです。ここで生まれ、そして2度の津波にも乗り越えて、今現在100トン近くにというふうな点で、本市のイシカゲガイの意義といいますか、持っている力といいますか、そういうものをもう一回再確認する必要があるのではないかなというふうに思うのですが、いかがでしょうか。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎市長(戸羽太君) 議長。
○議長(福田利喜君) 市長。
◎市長(戸羽太君) イシカゲガイにつきましては、まさにオンリーワンというふうに言えるのだろうと思うのです。やはりどこの地域でも、いろんなものが生産されていて、日本で3番目です、5番目ですというものはそれぞれの地域のあったりするのかもしれませんが、ここにしかないと言っても過言ではないものというのは、なかなかどこの地域でもお持ちではないというふうに思っています。 そういう意味では、議員がおっしゃるように、陸前高田市を象徴するものであるということは間違いがない。今回種苗の人工的な育成などにも取り組んでいただいていて、多分生産量というのは安定をしてくるのであろうというふうに考えております。したがって、市民の皆さんに少しお手頃な値段で食していただけるような形を市が支援するなりしながらやれるのではないかということも思っていますし、また生産量が増えていけば、これを全国にまたPRできる可能性というのも出てきていますので、今議員がおっしゃっていたような視点も含めて、このイシカゲガイというものをある場面では陸前高田市の代名詞になるような、そういったものにしていきたいと思いますし、併せて農業の分野で言えばたかたのゆめというのも同じように全国にPRしていくものにしてまいりたいと、そのように考えております。
◆14番(藤倉泰治君) 議長。14番、藤倉泰治。
○議長(福田利喜君) 藤倉泰治君。
◆14番(藤倉泰治君) それで、本市のオンリーワンは、今言われたたかたのゆめと米崎リンゴ、イシカゲガイというふうに私は3つではないかと思うのですが、イシカゲガイが地元で稚貝を作ってやると。これは、ホタテとかカキとは違う、まさに本市が一からつくり上げている養殖だというふうに思うのです。ですから、よく地産地消と言いますが、チサンのチは稚貝の稚でもいいのかなというふうに思ったりしますが、いずれたかたのゆめにしてもリンゴにしてもイシカゲガイにしても、本当に全て一から地元という面では、やっぱりこれから自信を持って展開していく必要があるのではないかなというふうに思っています。ただ、先ほど市長も言われた、知名度の関係でいくと、私は矢作ですからですけれども、食べたことのある人は多分3割もいないのではないかと思うのです。ですから、そういう意味で、出荷がなかなか大変な状況の中で、ある意味ではそれを生かしながら、その時期に本市で、先ほど市長が話されたように、手頃な形で味わってもらうような形というのは非常に大事だというふうに思うわけですが、その辺の具体的な点ではまだ今の展開についてはどのようになっているのか、お尋ねします。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎水産課長(菅野泰浩君) 議長。
○議長(福田利喜君) 水産課長。
◎水産課長(菅野泰浩君) 水産課長からお答えいたします。 現在のイシカゲガイの市内の流通としましては、道の駅のほうで販売のほうを行っているわけでございまして、あとは夜の飲食店のほうでもつまみとして供給させていただいているところでございます。 それで、今後につきましては、先ほど市長から、市内でももっともっと流通をというふうなお話もさせていただいたところでありますので、今後道の駅の食堂であったり、またほかの商店の店主とか、そういったところにも卸して販売できるような方法につきまして、漁協さんのほうと協議を図ってまいりたいと、そのように考えてございます。
◆14番(藤倉泰治君) 議長。14番、藤倉泰治。
○議長(福田利喜君) 藤倉泰治君。
◆14番(藤倉泰治君) 豊洲のほうでは、高級の食材というふうになっているようですので、それを今度地元では庶民的に食べられるようにという点での難しさはあると思うのですが、ぜひその辺の取組を広げていただきたいというふうに思います。 次に、生産者の関係ですけれども、私はホタテからイシカゲガイの養殖に今の時期に切り替えたのは、非常に条件が悪かったかなというふうにもコロナの関係であったのですが、ところが切り替えた生産者の方々は、かえってよかったというふうに言っているのです。だから、その辺の実際に切り替えた方々の思いというのはどんなふうな状況に捉えているのかお尋ねします。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎水産課長(菅野泰浩君) 議長。
○議長(福田利喜君) 水産課長。
◎水産課長(菅野泰浩君) 水産課長からお答えいたします。 切り替えた方々の声ということでございますが、いずれ切り替えた方々が本年度実は最初の出荷に当たるわけでございまして、私どもいろいろ補助をさせていただきながらここまで稚貝のほう育てて初出荷を迎えるということで、生産者の皆さんから本当に市の補助があったおかげで何とかここまで来られたのだというふうな感謝の声をいただいているところでございます。また、切り替えた元のホタテにつきましては、現在残念ながら貝毒の状況もありますので、なかなか出荷が難しいところでございます。 そういった意味からしましても、そういったホタテから切り替える漁業者に当たりましては、市としてもできるだけの支援をさせていただくとともに、切り替えたほかの漁業種にあっても、安定的な生産高が取れるような、そういった指導なり支援なりを漁協とともにしていきたいと、そのように考えてございます。
◆14番(藤倉泰治君) 議長。14番、藤倉泰治。
○議長(福田利喜君) 藤倉泰治君。
◆14番(藤倉泰治君) ぜひそういう支援を継続していただきたいというふうに思うのですが、100トンに近づいているという話ですが、実際にイシカゲガイの養殖に取り組んでいる人というのは、全体の漁業者の中で私は1割ぐらいかなというふうに思うのですが、何人ぐらいざっといるのでしょうか。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎水産課長(菅野泰浩君) 議長。
○議長(福田利喜君) 水産課長。
◎水産課長(菅野泰浩君) 水産課長からお答えいたします。 現在イシカゲガイの養殖のほうを行っている方々につきましては、市内全体で16名でございます。
◆14番(藤倉泰治君) 議長。14番、藤倉泰治。
○議長(福田利喜君) 藤倉泰治君。
◆14番(藤倉泰治君) 本市の特産のイシカゲガイを16名というふうに大分生産者が増えているなというふうにも思うのですが、ぜひこれからも頑張っていただきたいなというふうに思います。 それで、最後にふるさと納税のオンラインとか、販売でのいろんな展開というふうな話もありましたが、このイシカゲガイの場合もふるさと納税の返礼品にうまくのっけて展開されているのか、その辺が非常に……生ものだと思うので、その辺の活用についてはどのようになっているのでしょうか。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎商政課長(木全洋一郎君) 議長。
○議長(福田利喜君) 商政課長。
◎商政課長(木全洋一郎君) 商政課長からお答えいたします。 イシカゲガイにおいても、ふるさと納税の返礼品にはさせていただいております。イシカゲガイに限らずカキなどの海産物は、新鮮な状態で生としてもお届けをするといったような形を取っておりますので、イシカゲガイについても同様に、非常に新鮮なものをお届けするということに配慮して、返礼品として取り扱わせていただいております。イシカゲについては、まだそこまでやっていませんが、例えばカキですと、非常に大粒の、漁師さんにしか分からない、これは本当にプレミアムなものだというものについては、プレミアムカキというふうに表して、少し高い御寄附をいただいた方向けの返礼品というふうにしていますので、イシカゲについてもそういったことができるのであれば、そういった形で、イシカゲそのものがいいのですけれども、その中でも特にいいというものをまたお届けするといったような工夫も含めて、今後の返礼品の取扱いを検討してまいりたいと思っております。
◆14番(藤倉泰治君) 議長。14番、藤倉泰治。
○議長(福田利喜君) 藤倉泰治君。
◆14番(藤倉泰治君) せっかく商政課長が答弁されたので、最後に1つ。 やっぱり去年からずっと地域経済循環のことを話されてきたと、市として重視して、その海産物、イシカゲガイなどは、そういう意味では本当にその一つの典型にもなる、我々の、本市の特産品かなというふうに思うのです。そこから、地域経済循環というのはこんなふうに成り立っていくのだなということが見えるような、そういう一つの具体例にもなるのではないかというふうに思うのですが、そういう点で今後の市内経済の展開との関わりで、海産物についての考えをお願いします。
○議長(福田利喜君) 当局答弁。
◎市長(戸羽太君) 議長。
○議長(福田利喜君) 市長。
◎市長(戸羽太君) 現在は、コロナで交流人口の拡大をうたっている当市においては、なかなか思うような形になっていないわけでありますが、今国では、10月ぐらいから試験的に少し緩和をして、11月ぐらいにはワクチン接種をした方々については、行動規制を少し緩くしようかというようなお話もあるわけで、そうなってくれば陸前高田市に訪れていただく方々というのは増えてくるというふうに思うわけであります。 我々が旅行を考えるときには、やはり現地でおいしいものを食べるというのが一つの形になっていますから、そういう意味では先ほどのイシカゲガイあるいはカキを含めた海産物というのは非常に魅力であると。しかも、このイシカゲガイについては、よそではなかなか食すことができないというところがございます。また、先ほどのお話に戻りますけれども、それが地元であるから東京のお寿司屋さんで食べるよりも大分安く食べられるねということになれば、これはこれでまた一つのプレミアムだというふうに思っていますので、そういった形の中で、市民も含めて、目に見える形で流通、あるいは皆さんが食べることができるような仕組みをつくっていければ、さらなる販路拡大にもつながっていくのかなと。大変そういう意味では、海産物というのは当市においては重要であるというふうに考えているところでございます。
○議長(福田利喜君) 以上で14番、藤倉泰治君の一般質問を終わります。
○議長(福田利喜君) この際、お諮りいたします。 本日の会議はこの程度で延会することとし、明9日午前10時から本会議を開き、本日の議事を継続することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(福田利喜君) 御異議なしと認めます。 よって、本日の会議はこの程度で延会することとし、明9日午前10時から本会議を開き、本日の議事を継続することに決しました。
○議長(福田利喜君) 本日はこれにて延会いたします。 午後 3時20分 延 会...